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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第009話 3日目・2月02日『校内での争い』
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いですよ?」
「そうですね。でもそれをいうなら遠坂さんも同じじゃないですか」
「ふふっ…確かにそうね。でもおかしいと思いませんか? この校舎にはもう私とあなたしか残っていないんですよ?」
「そうなんですか?(そろそろ仕掛けてくるのかな? もし間違いだったら記憶とか消す算段とか立てて…そうなら一回やり過ごしてみようかな?)」
「ええ。それはもう確認済み…だって、私がそうしたんですから!」

途端、遠坂さんの目つきが鋭くなった。
朝に綾子が言っていたけど、これが本性って奴なのかな? いつもの雰囲気ががらっと変わって敵意を剥き出しにしている。
いけない、後手に回った…!

「間違いだったら謝るわ。無論その記憶もないでしょうけど! Anfang(セット)……!」

魔術回路の起動と思われる詠唱が唱えられた途端、遠坂さんの左腕が緑色に輝きだした。
見て分かるほどに線が広がっている。
初めて見るけどあれが魔術刻印…。
そして一指し指を構えるとなにかが凝縮されていく。それが放たれたのは私が咄嗟に避けた後だった。
私がいた場所にすべてそれが打ち込まれていて少しコンクリートの地面を削っていた。
…もしかしてあれって“ガンド”? 確かガンドって呪いの魔弾で物理的殺傷性はほとんどないって魔導書には書いてあったけど。
あ、でも確か…、

「あら、アレを避けたの。意外に足が早いのね」
「私を殺す気ですか…?」
「ええ。普通の人間なら死にはしなくても重症は負うでしょうね。
でも、あなたはそれを避けた…すごい身のこなしだったけど魔術は使っていない。
だからまだ分からないけどこれで確信したわ」
「なにを、ですか…?」
「まだとぼける気? あなた、マスターなんでしょ?」

遠坂さんは一息ついて、再度指をかざして私の反論も待たずしてガンドを放ってきた。
避けようと思えば避けられるけど一方的だとジリ貧になっちゃう。
だからしかたなく私は腰のホルダーから針を取り出し指の隙間に挟むように掴んで飛んできたガンドめがけて鉄甲作用を用いて放った。
そして私達の間で衝突音が鳴り響いた。

「えっ…? 私のガンドが掻き消された? いえ、なにかを当ててきたの!?」
「もう隠しても無駄でしょうから相手になります。遠坂さん…」
「…なにをしたのか分からなかったけどようやく尻尾を出したわね?」
「ええ、私は確かに魔術師です。争い事はあまりしたくないですが、そちらから仕掛けてきたんですから恨まないでくださいね?」

そして私は口内で「同調開始(トレース・オン)」と唱えて魔術回路を起こしホルダーから刀身無しの柄だけの黒鍵を数本取り出して構えた。
遠坂さんは少し動揺したようだけど「上等!」といってまたもやガンドを放ってきた。
だから私も黒鍵
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