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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第006話 2日目・2月01日『教会と狂戦士』
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学園から脱出した私とセイバーは現在新都へと続く冬木大橋を渡っている最中。
そこでセイバーは橋の下をちらちらと伺っていた。
なんでそちらに視線を向けているのか気になったので聞いてみた。
「どうしたの、セイバー? 橋の下を何回も見ていて…」
「いえ、前回の聖杯戦争の傷跡がありましたのでつい見入ってしまいました」
「あ、もしかしてあの川に散々と転がっているもの?」
「はい。あれは前回私の宝具によりああなってしまったものなのです」
「そっか。それなら気になるのも当然ね」
セイバーは「はい」と一回頷いた後、無駄な話はよしましょうと言ったので私も詮索はせずに目的地へと向かった。
そして着いた場所は郊外に近い場所に建てられている少し古ぼけた教会。
だけど、まだ明かりがついていることから私の来訪を待ちわびているのだろう。
「セイバーはここで待ってて。ここからは私一人でいくわ」
「! いけません。ここの神父はキリツグが前回のマスターの中で一番危険視していた人物。何が待ち伏せているか!」
「…大丈夫。なにかあったらすぐにラインで呼ぶから。だから安心して、セイバー」
セイバーは何度か一緒にいこうとしたが私の「きっと暗躍はしている。だから万が一にもセイバーの姿は見せたくないの」の一言でやっと折れてくれた。
だけどすぐにでも駆け込めるようにと武装は常にしておくとのこと。
何度か深呼吸をした後、私は教会の扉を開けて中へと入っていった。
入った第一感想は綺麗な礼拝堂だなと感じ、次に出てきた感想はこの教会には神聖な空気があるにはあるがあまり感じられないということ。
感覚的には嫌な結界の中に入り込んだような、そんな空間。
その礼拝堂の奥の祭壇の前に神父は背中を私の方に向けて後ろに手を組みながら立っていた。
私が入ってきたことに気づいたのか神父はゆっくりとこちらへ振り向いた。
第一印象は確かに神聖な雰囲気を醸し出しているが、反面その目の光は表現しがたいほどに濁っているように感じた。
私と神父、両者の視線が交差する。
神父は、値踏みするかのような、鑑定するかのような視線を私に向けていたがやがてその重そうな口を開き、
「君が、衛宮志郎かね…?」
「ええ。始めまして、ですね。言峰神父」
「そうだな。衛宮の名を継ぐ娘よ。しかしてここが聖杯戦争の監督の場所だと知っているのだから衛宮切嗣から大抵のことは聞いているのだろう?」
「はい。だから私はマスター登録を済ませにここに訪れた次第です」
「ふむ。切嗣の娘にしてはできた子のようだな。
そして改めて歓迎しよう。君だけが唯一この教会に足を運んできたマスターなのだからな。だから何か聞きたいことがあれば答えよう」
言峰神父は深い笑みを表情に刻みながら私に問うてきた。
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