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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第12話 話をしよう。全力で
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呑みをもらって、一口飲む。久しぶりに日本のお茶を飲むけど、やっぱりホッとする味で美味しい。さて、と。

「で、どうしたんですか、こんな所まで?」

 エリオやキャロに見せるいつものような顔に、ちょっとホッとする。

「響。聞いて、私たちは別に」

「知ってますよ。ただまぁ……現状どうしたって俺は真っ黒な方の灰色。何かしら証拠が出てきた時点でアウトですし」

 たはは、と苦笑を浮かべる。でも……!
 
「……正直参ったなと思ったのがホテル・アグスタの……地下に落ちてた血。その一点がどうしても足を引っ張る。
 アレが原因で、何かしら言われても……回避ができない。なぜなら、俺はそこに行ったという証拠になり得るんですから」
 
「……それは、もしかしたら響の――」

「どうでしょうね。俺なんかの血を用いた所でたかが知れていますしね」

 私の言葉に被せるように、左右に首を振りながら響は言う。
 嫌な沈黙が続く。謹慎解除がどれだけなのかわからないし、どうしていいのか分からない。でも、何か言葉を――
 
「……しかし、まさかフェイトさんだけ来るとは思いませんでした。もう六課に広まってるんですね」

「……へ?」

 何が? と声を掛ける前に。
 
「本局から転属要請があったんですよ。人手の足りない無人世界の軌道拘置所に転属しないか、と。
 あ、これその辞令書です」

「……は?」

 どうぞと、データが渡された映し出されるのは、転属要請を告げる書類データ。
 何……これ? 待って、既にはやてはそこまで手を回した? どうして?
 
「で、丁度いいというか。まぁいいかなと。元々武装隊に居た頃から、後ろに――あぁ、後方支援か、事務方に回ったほうがいいとは言われてましたしね。
 遅かれ早かれ……まぁ、いいかなと。明後日に返事というか本局に来いと言われてるんで、その時に返事――」
 
「待って」

 伝えないといけない。

「……響。シグナムに言ったあの言葉は嘘だよね? だって、報告書に書いてあった。事細かく、あの量のガジェットを抑えられていたのはシグナムとザフィーラのお陰で、その結果ヴィータをティアナ達の元に送り出せて、ミスショットによる負傷を防げたんだろうって」

「……」

 困ったように苦笑を浮かべてる。でも、続ける。

「……なのはに止められたあの晩。シグナムと何を話して、どうしてそうなったの? 私にはそれが分からない。
 少なくとも、そんな理由で……剣を交える二人じゃない、でしょう?」

「……」

 困ったような目で私を見る。
 
「買い被りすぎですよ。どう転んでも暴言を吐いたのは俺ですし。何か思うところはありましたし」

 ……駄目だ。言葉が足りない
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