純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 24
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
眼差しを後頭部周辺に感じながらも、上司は我関せずと無言でミートリッテの部屋の扉に手を掛ける。
そして
「はあい! お疲れ様でしたわね、皆様!」
室内に居る筈の面々に、いつも通りの明るい口調と表情を披露した。
「おお! 戻ったのか」
「お帰りなさい」
「お疲れ、プリシラ次期大司教殿」
無人だった室内にパッと現れた客人達も、一瞬の後ぎこちない笑顔を浮かべて応じる。
「ふぅん? 結界って、こういう事なのね。興味深い仕掛けだけど……ロザリア様とクロちゃんは寝室にいらっしゃるのかしら?」
「う、うむ。居るには居るのだが……」
「あー……今はちょっと、な」
「? 何かあったの?」
「ええ、それが……」
境の内側へ素早く滑り込んで扉を閉めつつ、自分には向けられないプリシラの笑顔を覗いたミートリッテは、チクリと痛む胸を押さえ、
『お前もつくづく苦労が絶えないヤツだな』
耳元に突然響いた愛らしい小鳥の鳴き声と、耳奥に直接聴こえた女性の声に驚き、
「〇#?%△@&’;*〜=☆、!!??」
一音たりとも言葉になっていない奇声を、結界内部の隅々にまで轟かせた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ