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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第8話 告白。そこから動くもの
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疑り深くなっちゃったなぁ。


――side時雨――

「……どう取る?」

 ポツリと紗雪の質問が響く。もちろんその意味は。
 
「私達に、なら分からないでもない。実際に実行したのだから。でもあっちはまだだよ。指示はあれどまだ、ね」

 周囲に聞かれてないかコチラを見てないかということに注意を払いつつ、その質問に答える。
 そもそも、紗雪が質問した時点でそれは杞憂だというのはあるけど、注意をするのは大事だ。加えて、第三者には意味が伝わりにくくしておく。
 
 実を言うと、響達が来ると決まった時、正直交替部隊の方に行くと思っていた。
 というのも、シグナムさんがトップに居るけど練度で言えばあまり良くはない。一応メインがスターズ、ライトニングに分かれて、交替部隊にはクラウド()の名の通り、機動六課のあっちこっちに所属してる人が代わりに出るといった具合だし。
 でも実質響達を第二の交替部隊のように扱ってる様に見えなくもないが……よくよく考えれば、私達でさえもよく分かってない流を六課にほぼ常駐してるなのはさんと、次点に居ることの多いヴィータさんの手元に置いてるのは監視の意味を兼ねてるんだろう。
 響に関しては、指揮権を渡すかも知れないと伝えてた時点ではまだ疑ってなかった筈だけど……何かミスをした? 響達が?
 
「……少し叩いて見ないと分からないねぇ」

「……やろっか?」

 ニヤリと笑う紗雪を見て、ちょっと考える。確かにこの子ならなんで響を疑う様な事になってるか、その一端がわかるかもしれない……けど。
 
「……良いの? 煌がちょっと悲しむよ? それに割とノーヒントに近い状況だし」

「まぁ……それはそれ、これはこれで。こういうのは早めにしたほうが良いだろうし。まぁちょっと漁ってみるよ」

 ふふんと胸を張る姿にちょっと笑ってしまった。
 私も皆も付き合いの長さからわかるけど、煌はどういうわけかその見分けがつくのは本当に不思議だ。
 
 ならば。
 
「じゃあ、お願い。煌には私から謝っとくから」

「了解。じゃ」

 フッと紗雪が笑って、その目が据わったのを確認して。
 
「さ、紗雪。ちゃっちゃとお仕事片付けて、ご飯食べよ」

「あ、はい。わかりました」

 思い出したかのように、黙々と作業を再開する紗雪を見ながらちょっと思う。
 
 まーたレベル上げたんだ、と。
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