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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第2話 異動と挨拶
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だけど、なかなか起きないらしくてね、それでどうしたものか? なぁんて、考えてる最中に君たち三人も六課に異動って連絡が来たときは、正直驚いたんだ」

「……」

「これは神が……いや、聖王陛下が私に上に行きなさいという、導きだと思えて仕方ないんだ」

 何が、導きなんだろう? ただ、他人を蹴落してでしか上がれないくせに。他人の粗を見つけることしか出来ないくせに。こいつに比べたら、響は……

「震離さん? 聞いてるの?」

「……はい。ただ、私たちが六課に言って情報を送るということになると、あまり表立ったことは出来ないと思います」

「ほぅ、それはどうして?」

「八神はやて二等陸佐は勘の鋭い人物と伺っております。それに自身が他の要人に睨まれているということを自覚して、新たに部隊を立てたのならば、おそらくこういうことには鋭いかと」

「……ふむ、たしかに」

 そう言って顎に手を当てて考え始めた。正直見ててムカツクんだけど、それでも顔には出さない。顔に出して変な不信感とかもたれたら、後々絶対になんかしてくるだろうし。
 それよりも、私自身驚いてるのは、八神はやてさんの事はあまり知らないから、響の言ってたことの受け売りをそのまま喋ったんだけど、案外覚えてるものだね。
 けど……これで、「やらなくていい」なーんて、言われたら万々歳なんだけど、な。

「うん、よし、決めた。既に向こうに言った四人のデータと共に、定期的に送ってくれ」

「……はい。具体的にはどのペースで?」

「うん、二ヶ月に一回の、年6回だ。ただし、緊急の情報とかはすぐに送ること? まぁ、これは既に向こうにいる4人にも連絡を入れてることなんだけどね」

 年6回で、緊急時の通信のみ、か……まぁ、これくらいなら問題ないな。……はぁ、響と奏になんて言おうかな。従ってくれるけど多分、本音じゃ納得しないだろうし。あぁ〜あ、せっかくの皆が同じ部隊に揃うと思った矢先にこれだ。正直嫌になる。

「了解です。では、そろそろ失礼いたします」

「うん、では、よろしくね? そして……」

「……」
 
 ニコリと笑みを浮かべて。

「私の「お願い」を聞いてくれて本当にありがとう。別に無理はしなくてもいいんだよ?」

「いえ、無理はしてませんよ。ただ、「好き」でやってるだけですから。では、さすがにそろそろ遅刻しそうなので、これで失礼します」

「はい。それではお願いしますね?」

「……」

 敬礼をして、さっさと部屋から出る。一秒でもあいつの顔を見たくなかったから、少しでも早く。廊下に置いといた荷物を持って、すぐに響達に連絡を入れて、それで駅に行って、急がないと。



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