第四章
[8]前話
「そうすれば消えるのよね」
「それならね」
「本当に何でもないわね」
「それならね」
「別に」
瑞希と望美も同じ意見だった。
「これといって」
「それなら」
「そうよね、本当に」
「そうそう、それでね」
望美がここで二人にこんなことを言った。
「今私達身体のあちこちそれぞれ悪いけれど」
「肩とかね」
「腰とかね」
「それね、どうもね」
こぷ二人に言うのだった。
「お風呂に入るといいみたいよ」
「お風呂で身体をあっためる」
「そうすればいいの」
「そう、それもまずはじっくり入って身体を温めて」
望美は二人にその時の風呂の入り方の話もした。
「一旦上がって冷たいシャワーで身体の痛む部分温めるの」
「そうすればいいの」
「その時に」
「そう、それで冷やして」
そしてというのだ。
「またお風呂に入ってね」
「温める」
「そうすればいいの」
「それを一日入る度に二回か三回繰り返したら」
そうすればというのだ。
「膝とかの痛み取れるそうよ」
「そうなのね」
「それでいいのね」
「だからね」
それでというのだ。
「やってみない?」
「そうね、今夏でも」
「それでもね」
「それで肩凝りとかなおるなら」
「やってみる価値はあるわね」
「私も早速やってみるし」
言い出した望美もだった。
「じゃあね」
「ええ、それじゃあね」
「今日からね」
瑞希と京香も応えてだった、そのうえで。
三人は今度は入浴とそれで身体の困ったところをどうしていくのかを話した、妖怪の話はそれで終わって次はそちらの話をして時間を過ごした。後で寺の住職に三人で妖怪の話を聞くと住職も妖怪のことは知っていたがやはり害はなくそう言えば消えるとのことだった。結局妖怪の話はそれで終わりとなった。大阪の主婦達の日常のほんの一ページのことである。
大阪のお歯黒べったり 完
2019・6・29
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