『ルイズが召喚したのが、ピッピだったら?』
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よらずかなり強いそうだ。そのため、愛くるしい見た目と珍しさから狙いに行っても帰ってこないと言われているとか……。
なにそれ…、隠れ凶暴生物じゃない…っとルイズが言うと、ピッピ自体はとても臆病で大人しいけど身を守るためだから仕方ないですよっとシエスタが言った。ルイズは、納得した。
好きな木の実を知っているので、あげてみたらどうですか?っとシエスタが助言。シエスタが気を利かせて、食堂からいくつかのフルーツを持ってきたので怯えているピッピに差し出してみた。ピッピは、ジーッと差し出されたフルーツを見つめ、ルイズと見比べ、やがて、恐る恐るビクビクと近づき、フルーツを奪うようにとって、それから走って距離を取ってから食べ始めた。
シエスタが、ファイトです!っと言うので、ルイズは、気長に行くわよっと返答しといた。
その後、餌にフルーツや木の実を手からあげていくのを繰り返した。ピッピは、少しずつだがルイズに敵意がないと理解したのか、距離を縮めていってくれた。
しかし、ルイズは、ウズウズしていた。どうしてもこの愛くるしいピッピを抱きしめたかったのだ。
そしてとうとう我慢できず近づいたところをギュ〜っと抱きしめてしまった。ピー!っと鳴かれ、顔にもろにビンタを受けて逃げられてしまった。
我に帰ったルイズは、慌ててピッピを探すが、学院中を探し回っても見つからなかった。シエスタも協力してくれたが見つからず、するとタバサが、学院の裏山に逃げていったのを見たと言ってくれたので夕闇の中、裏山に走って探しに行った。
学院の裏山ではあるが、決して安全な場所では無かった。時に別の山から下りてきたオオカミやオーク鬼などが現れるため、普段から原則として立ち入り禁止になっている場所だ。そのことが余計にルイズの心配に繋がった。
夕日の光も沈む頃、草木で手足を切りながらルイズは、ヘトヘトになってその場にへばった。
そこに、グルル…っという獣の鳴き声が聞こえた。ハッとして見ると、ルイズは、オオカミの群れに囲まれていた。
ルイズは、慌てて杖を握り攻撃魔法を唱える、だが命中精度が悪く、近くの木の枝を爆発させ、オオカミたちを一瞬ビックリさせただけに終わった。それが刺激となって、興奮したオオカミが襲ってきた。ルイズは、思わず身体を庇って目をつむった。
すると、ギャインッ!というオオカミの悲痛な鳴き声が聞こえた。
恐る恐る目を開けると、そこには、ルイズを守るように立つピッピがいた。
ドロドロに汚れ、そしてブルブルと震えていて、けれど懸命にオオカミとにらみ合っている。
オオカミの一匹がピッピに躍りかかった、ルイズは、咄嗟にピッピを庇おうとしたとき、ピッピが指を振っていた。
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