第五章
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新鮮な川魚鯰の一種をレモンと塩それにハーブで味付けしたセビーチェ、黄色い唐辛子のベーストを茹でたジャガイモにかけたパパ＝ア＝ラ＝ワンカイーナ、海老をトマトソースで煮込んだスープであるチュペス＝デ＝カマロネスには麺も入っている。丸みを帯びた肉厚のチリであるロコトに焼き肉を摘めてチーズをかけてオーブンで焼いたロコト＝レジェーノ、エンテイクネズミの仲間であるクイを丸焼きにしたケイ＝アル＝オルノそしてペルーの果物の盛り合わせを頼んだ。酒は白ワインを注文し。
二人でことを終えることが出来たことを乾杯し飲んで食べた、その中でだった。
明日げ出すの手にあるものが宿った、アルゲダスはその手にあるものを見つつエチェニケに彼の心の中に語り掛けてくる言葉を話した。
「これはヤナムカ＝トゥタニャムカの棒ですね」
「インカの神様やな」
「はい、その神の力がそのまま宿っていて」
そしてというのだ。
「武器としても強力で僕の知力も上げてくれます」
「そうした神具やな」
「はい、そして」
アルゲダスはロコト＝レジャーのを食べつつエチェニケに自分の中に語り掛けてくる言葉をさらに話した。
「僕自身も神託を乗り越えて」
「そしてか」
「はい、全体的に一回り強うなりました」
「それはええことや」
エチェニケはセビーチェ、鯰のそれを食べつつ応えた。鯰はあっさりとしていて美味い。
「自分自身もそうなるとな」
「はい、それではですね」
「これからやな」
「僕達の目的は何か」
アルゲダスはエチェニケに笑って話した。
「もうそれはですよね」
「言うまでもないな」
「はい、この世界を救うことです」
まさにそれだというのだ。
「そうですさかい」
「それでやな」
「ここで立ち止まらず」
「さらにやな」
「先に進んでいきましょう」
こう言うのだった。
「この世界を救う為に」
「絶対にな」
「はい、それでは」
さらにだった、アルゲダスは今度は白ワインを飲んだ。そうしてそのうえでエチェニケに言うのだった。
「ここで飲んで食べて」
「そしてやな」
「次の場所に行きましょう」
この世界を救う為にとだ、アルゲダスは言ってだった。
美酒に馳走を楽しんだ、そうして明るい目で次に行くべき場所をもう見据えていた。
洞窟のドラゴン 完
２０１９・６・２８
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