第一章
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月と太陽の巫女達
トニオ=セプルベダとエルネスト=ダリーオの二人は今はセプルベダの神託でチリのサンチアゴに来ていた。
二人が来た時サンチアゴは丁度祭りでありアステカ神話の神々が讃えられていた。その祭りを見てだった。
セプルベダは賑やかな出店の間を歩きつつ共にいるダリーオに話した。
「いや、いい時に来たな」
「そうやな」
ダリーオはセプルベダのその言葉に頷いた、出店達を見ながら。
「お祭りの時に来な」
「ああ、ただな」
「今僕等がどうしてここに来てるか」
「わしの神託でや」
セプルベダは自分から言った。
「それで来てる」
「そのことは忘れたらあかんな」
「それでや」
「まずはやな」
「神託を果たすか」
「二人でな」
「そうするか、正直に言うと祭りを楽しみたいが」
それでもとだ、根は生真面目なセプルベダは言うのだった。
「それもな」
「まずはやな」
「神託が先や」
「それを終わらせてやな」
「それからお祭りや」
それを楽しもうと話してだ、そしてだった。
二人で神託でありそうな依頼を探す為に素性を隠したうえでギルドに入ったり今度は素性を明かして市役所でも探したがそれでもだった。
これという話はなかった、だがセプルベダは持ち前の鋭い直観を発揮してそのうえでダリーオに話した。
「ちょっと神殿に行こうか」
「今やってるお祭りの中心のか」
「このお祭りはインティの祭りや」
アステカの太陽神であり非常に篤い信仰を受けている。
「そのインティの神殿の神官達がおかしい」
「っていうと」
「これは何かあった、一緒に月の女神ママ=キルラのお祭りもしてるが」
「コンティ神の奥さんでもあるな」
「そっちもな」
そちらの神殿でもというのだ。
「何かな」
「神官さん達がおかしいか」
「何か必死に探してる感じがする」
「というとどっちの神殿でも」
「何かあった、そやからな」
ここはというのだ。
「わし等が素性を明かしてな」
「そのうえでやな」
「話を聞こうな」
「それやったらな」
こう話してだ、そしてだった。
セプルベダはまずはだった、すぐにダリーオと共に素性を明かしたうえでインティ神の神殿で神殿の最高責任者である神官長に対して事情を尋ねた。すると。
すぐにだ、神官の一人であるオグルの若者は困った顔で話した。
「実は我が神殿とママ=キルテ女神の神殿の巫女達が一人ずつです」
「失踪してるか」
「はい、今朝から」
この時からというのだ。
「二人共」
「それでその巫女さん達はや」
セプルベダは神官の部屋で彼から話を聞きつつ述べた。
「二人共美人さんやな」
「二人共鬼族の姉妹で」
「姉妹でそれぞれか」
「はい、太陽神
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