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人類種の天敵が一年戦争に介入しました
第20話
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くかって考えたから生かされたけど、もし別れ際の言葉がさよならだったらそのままホルマリンになってたかもしれないわ。まったく奇跡よね。
 そうして助かった私は入団試験を受けて、彼らの、リリアナの仲間になったってわけ。……唐突? 略しすぎ? いいじゃないですか。言いたくないこともあるんです。あ、そうだ。ミスター・レンチェフの入団試験は易しすぎます。何かあると考えた方が良いです。ええ、思い出すのも忌まわしい実体験です。

 もう一つ忠告しておきます。

 ミスター・レンチェフ、あなたもよくよく覚えておくと良いわ。良いわというか、覚えなさい。先輩としての忠告、いえ、命令ね。リーダーは、ストレイドは、命に頓着しない方よ。だから驚くほど簡単に人を殺す。どれほど親しくとも敵に回れば殺すわ。本人曰く、私は殺すことしか教わらなかった、敵は殺す、それが私の全てだ、そうですよ。
 組織の中では有名な話しだから他の人からも耳にすると思うけど、リーダーは敵に回った母親を自分の手で殺しているらしいのよ。母親相手でも何の躊躇もなく殺せる人なの。説得の一つも無しでいきなり殺しにかかったらしいわ。親に対してさえコレなら、他人に対しては尚更よね。
 だからミスター・レンチェフ、貴方の飼い主が誰かは知らないけど、くれぐれも立ち位置には気を付けておくことね。死にたくないなら彼の邪魔をしないこと。彼に敵意を向けられないこと。飼い主とはよくよく話し合っておきなさい。それと同じくらい、いざというときは首輪を外すことも考えておいたほうがいいわ。彼に殺されたくないならね。飼い主の言う通りにお座りして待っていると、そこが死地になりかねないわ。彼はサーチしたらノータイムでデストロイだから、誤解されても説得するヒマなんかなくってよ?

 ……どうやら私の乗る機体も準備が終わるみたいね。それじゃ、地上で会いましょう。
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