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吸血鬼になったエミヤ
035話 学祭準備編 学祭に向けての出し物決め
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それでも客観的に見る視線も交えつつ『その時』というのを待つのであった。




そんな事を思いつつも教室に入るとなにやらきな臭い事を一同がやり始めているではないか。
それぞれ可愛らしい格好(おもにメイドに該当するもの)に身を包んで思い思いに楽しんでいるというもの。

「あ、エミヤンにアヤメさん、来たね! まずはおはよう」
「おはよう、朝倉」
「おはようございますー。ところでこの賑わいはなんなのでしょうか?」
「よくぞ聴いてくれた。私達は学園祭ではクラスの出し物は『メイドカフェ』でもしようかなって思ってね」
「なるほど……あれ? でも、出すものとかいつ決めてたっけ?」

シホの疑問に朝倉は少し苦い顔をしながらも、

「それがまだ決まっていないんだよ。でも委員長も話をしたら乗り気でメイド服各種を取り揃えてくれたし、いいかなって」
「そうなの……」
「というわけで、エミヤンも何かに着替えてよ!」

それで出される服装種類各種。
それにシホは一瞬眉を細める。
まず感じるのが記憶を思い出す前のシホのままだったら、素直に来ていただろうけど、今はもう『衛宮士郎』としての記憶も思い出されているわけで可愛い格好はあんまりしたくないのが本心であるシホ。
それでどうしたものかと思っていたところで目についたのがとあるバーテンダーの衣装。

「これを着てみるわ」
「それではわたくしめは素直にメイド服を着させてもらいますね」

シホはバーテンダーの服を。
タマモはメイド服を試着した。
そしてみんなの前に姿を現すとそれぞれ騒いでいた一同がシホを見て思わずどこかほう……っとした顔つきになる。

「シホさんって、そういう衣装も意外と、っていうかかなり似合ったりする……?」
「どうかしら? でも、バーテンダーの仕事なら前にしたことあるしそれなりには……」
「ほう……?」

そこで話を聞いていたエヴァが目を光らせていた。
その視線に気づいたシホは思わず身を引くがエヴァの目は訴えていた。


“貴様の腕を私の舌で試させてもらおう”


と。
それでシホは仕方がなくなぜかカウンターまで用意されているので、

「五月、ちょっと場所借りるわね」
「………―――どうぞ……」

それからはまだ一同は未成年なのでノンアルコールの(エヴァだけはアルコールもの)を選び調合してプロも顔負けの腕でシェイカーを振って、コップに均等に注いでいく。

「どうぞ……」
「ふわー……色が綺麗……」
「匂いもどこか上品さがある……」
「シホさんはどこでこんな技術を……?」

委員長にそう聞かれてシホは曖昧な笑みを浮かべて惚けるしかなかった。
まぁぶっちゃけ衛宮士郎時代にルヴィア邸でのバイトで腕を磨いたというのが真相
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