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マイ「艦これ」「みほ3ん」
EX回:第77話<度胸と艦娘>
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だってナ、元艦娘でありながら『ケッコン』してから輪をかけて強くなったって噂だぞ」
「誰だよ、そんな図星のことを流布してンのは」

私も思わず苦笑した。
(……ただ確かに結婚して子供が居るってのは目に見えないが大きな条件なのかも)

ふと以前、境港で出会った深海棲艦を連想した。
(母は強し……か)

それに、自分の母親も……ある面、強いかも。

「……ンでさぁ、お前はどうなんだ? そろそろ身を固めないのか」
歩きながらブルネイ司令は急に突っ込んで来た。

「……そ、そんなこと! 考えたことも無いよ」
思わず返答に窮した。

「独身の提督って言うのは、あまり(さま)にならないぞ。まして美保は『ハーレム』だっていう噂もあるしな」
彼は嬉しそうだ。やな奴。

「また、その噂話かよ……よその提督連中は、ふたこと目にはそれを言うんだな」
私は頭を掻いた。

(だいたい美保鎮守府がハーレムってのは間違ってるよ)

「実際どうなんだ? 艦娘だけの部隊ってのは」
彼は、やたら食い下がる。

「ハーレムっていうよりは……アマゾネスだよ」
そう言いながら思わず私は日向を思い出してしまった。済まない。

だがブルネイ司令はニタニタして続ける。
「まぁな。確かにアノ美保の戦艦連中は、ちょっと扱い難そうだな」
「何だ分かってるじゃないか?」

するとブルネイ司令は片目をつぶった。
「俺のほうが人生の先輩だからな」

(……だったら聞くなよ)

 やがて私たちは衛生棟に入った。衛兵が敬礼をする。そのまま受付で待っていると当直の担当官が出てきた。彼は直ぐに事情を察して無言で受付表を差し出した。直ぐに二人で用紙に記入をした。

私が記入しているとブルネイ司令が部屋を聞いた。
「彼女は2階かね」
「はっ、203号室になります」

私たちは記入を終えると、そのまま2階へとへ上がった。その廊下を歩きながら彼は言った。
「今までも、ここは試作型が中心で、ほとんど駆逐艦だ。で、たまに戦艦を建造しても不安定でね」
「うん、それは聞いた。『安定』の話だな?」

2階の通路を曲がった。ブルネイ司令は言う。
「今度の新しいレシピは、かなり安定しているようだ。技師いわく『ほぼ実用水準』らしい」
「なるほど」
(そんなに凄いんだ)

彼は続ける。
「……そう思うとな、俺もオリジナルに近い艦娘が来るってのは期待と不安と両方ある」
「なるほどね」
(その点だけは私が『先輩』になるわけだ)

そう思っていたらブルネイ司令は改まったように言うのだ。
「お前を見ていると正直、いろいろ参考になるんだ」
「そりゃ、どうも……」

意外に彼は真面目な表情だった。私は面映かった。
(あまり良い見本では
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