『ルイズが召喚したのが、ズバットだったら?』
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
最初は、何も召喚できないのかと思ってガッカリした。だがよく見たら爆発で空いた穴の中心に、紺色の何かがペチャリとうつ伏せになっているのが見えた。
耳と、細い二本の足らしき棒の部分を含めると、大きさは、80センチぐらいだろうか。結構大きい。
翼の膜からして、コウモリだと分かった。
オーソドックスなのが喚べたかなっと思って、生きていることを確認してからルイズは、コントラクトサーヴァントの儀式を行った。
くた〜っとしていて動かない、目のないコウモリ(?)にキスをした瞬間、ガブリッ。
上下に生えた犬歯が思いっきりルイズの顔に食い込む。
ルイズは、遅れて悲鳴を上げ引き剥がそうとすると、コウモリ(?)は、ルーンが刻まれる痛みから自ら離れた。
コルベールが駆け寄り、水の魔法が使える生徒に呼びかけた。ルイズは、顔から四箇所、血をダラ〜と垂らしていた。
見たこともない種類のコウモリで、目が無いことから、やはり夜行性のようだった。
ルイズは、困った。というのも、餌がなんなのか分からなかったからだ。
他の生徒にもコウモリを召喚した者はいたが、そのコウモリはフルーツを食べるタイプだった。なので試しにフルーツをあげてみたが、食べなかった。
まさか、血を…?っという想像ができた。
机の上でぐったりしているので、なんとかしなければと思い、抱き上げて生物に詳しい先生に教えを請いに行った時だった。
ズバットだ!っという驚いた声が聞こえた。そこには、メイドが一人。こちらを見てびっくりした顔をしていた。
シエスタというメイドが知っていた。
このコウモリの名は、ズバット。
タルブの近隣の森に夜のなると現れる、吸血性のコウモリなのだそうだ。
やはり血か!っと青ざめ、自分の血を与えないといけないのかと思ったら、それを察したシエスタが、食堂に走り、血が滴る新鮮な生の牛の肉を持ってきた。
それをぐったりしているズバットに近づけると、ピクッと反応したズバットが、大口を開けて肉にかぶり付いてチューチューと血をすすった。
タルブ村の家畜がよくやられるんですよね〜っと、そんな話をするシエスタ。
あっという間に牛肉は、カラカラになり、ズバットは少し元気になったようだった。
ホッとしたルイズがありがとうと言うと、シエスタは、萎縮しながら、成長するともっと大変ですよ?っと言った。
どういうこと?っと聞くと、ズバットは、成長するとゴルバットというより2倍近いほど大きな形態になるそうだが、その形態はより多くの血を吸うと言われているそうだ。そのせいか、ズバットが生息するタルブ村の近隣の森では、希に盗賊と
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ