『ルイズが召喚したのが、ニョロモだったら?』
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ルイズは、青ざめた。
目の前に現れた、その生き物を見て、ダクッと汗をかいた。
嫌いだから分かる。というか嫌いだからこそその生態を知ったのだ。避けるために。
ツルッとした表面の丸みのある身体は、首はなく、けれど小さな足があり、腹の部分には渦巻き模様、そしてヒレのような尻尾がある。
何の生き物か例えるなら……、オタマジャクシ。カエルの幼体。の、デカいやつだ。
ルイズは、言われずとも聞かずとも悟った。これは、自分が大っ嫌いなカエルの幼体だと。
足が自然と震えるルイズに、気づいてないコルベールがコントラクトサーヴァントの儀式を促した。
ビクッとなったルイズは、速攻でイヤです!と叫んだ。
しかしこの儀式を成功させないと留年だぞと言われ、ルイズの中で天秤が浮かんだ。
進級を取るか、大っ嫌いなカエルの幼体(?)を使い魔にするか。
チラリッと、でっかいオタマジャクシ(?)を見ると、その場で動かず、ジーッと可愛い目でルイズを見つめていた。
ルイズの脳内で、凄まじ勢いで走馬灯のように様々なことが駆け巡る。
そしてルイズは……、進級を選んだのだった。
その後、ルイズは、死んだように部屋のベットに倒れ込み、水棲使い魔を飼育するための池に、でっかいオタマジャクシ(?)を置いておいてそのまま寝たのだった。
それからというもの、ルイズは、一向に使い魔に会いに行かず、教師からも指摘されても黙っていた。
あんまりにも放っておいているので、見かねたシュヴルーズが使い魔の飼育もメイジの務めですと怒り、水棲使い魔を飼育するための池に行かせた。
渋々池に来たルイズが見たのは、あの大きなオタマジャクシ(?)みたいな使い魔に餌を与えている一人のメイドだった。
ルイズの存在に気づくと、メイドは慌てて頭を下げてきた。
話を聞くと、死にかけていたので勝手に世話をしていたのだそうだ。
世話を出来るということは、知っているということだ。このオタマジャクシ(?)みたいな生き物のことを。
この生き物の名は、ニョロモ。
タルブ近隣の森の中の水辺でたまに見られる珍しい水棲生物だという。
二段階成長する特性があり、ニョロゾ、ニョロボンと形態が変わるそうだ。
やはり、カエルなのかと聞くと、はい、二本足で歩くカエルですよっと、答えられてしまい、ルイズは、フゥっと意識を飛ばした。
それからルイズは、ニョロモの世話をメイドのシエスタに任せっきりにした。
そんなある日、シエスタがギーシュに難癖付けられていた。
そんな彼女の仲裁に入ろうとすると、紺色の見覚えがある色が飛び
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