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ドリトル先生と姫路城のお姫様
第四幕その三
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「やっぱりね」
「化けものになるね」
「だから妖怪もね」
「妖怪は妖怪であってだね」
「化けものじゃないのよ」
「変化もだね」
「そうよ、私なんて妖怪と言うか変化というか」
 それはというのです。
「ちょっとわからないわね」
「猫だからね、猫又は」
「そう、猫が長生きしてね」
 そうしてというのです。
「妖怪になるけれど」
「これがね」
 まさにというのです。
「人間にも変身出来るから」
「変化と言ってもだね」
「いいのよ、本当にね」
「その辺りはだね」
「ちょっと曖昧なのよ」
 妖怪とも言えるし変化とも言えるというのです。
「この辺りは。ただ尻尾が二本あるから」
「それでだね」
「妖怪になってるかしらね」
「変化はそのままの姿でいるのかな」
「そうした場合が多いから。ただ私今は尻尾二本だけれど」
 猫又の名前通りにです。
「これがね」
「変わっていくね」
「長生きするにつれて尻尾の数が増えて」
 そうなっていってというのです。
「千年経つと九本になるわ」
「狐君達と一緒だね」
「そう、九尾猫になるのよ」
 まさにそうなるというのです。
「あと他の生きものもだね」
「そう、狸に獺に穴熊にね」
「穴熊は貉だからね」
「彼等もなるし」
 長生きしていると尻尾の数が増えていくというのです。
「そして犬もね」
「日本ではそうだね」
「千年生きていると九本尻尾になって」
「凄い魔力を備えるね」
「そうよ、ちなみに一番強いのは」
 それはといいますと。
「人間でしょうね」
「千年生きた人間だね」
「つまり仙人さんね」
 この人達だというのです。
「要するに長生きした生きものは仙猫とか仙狐なのよ」
「妖力が仙術だね」
「そうなるから。それで人間が長生きすると」
「一番強いんだね」
「そうよ、仙人さんは滅茶苦茶強いわよ」
「君達よりもだね」
「久米仙人さんなんか凄いから」 
 この仙人さんになると、というのです。
「とんでもない力をお持ちよ」
「ああ、仙人さんって日本にもいたね」
 老馬がこのことに気付きました。
「中国だけじゃなくて」
「久米仙人さん以外にもいたね」
 トートーも言います。
「仙人さんって」
「役小角さんがそうだったかしら」
 ポリネシアはこの人を思い出しました。
「違ったかしら」
「陰陽道はまた違うよね」
 ジップは首を少し傾げさせています。
「あれとはまた」
「あと密教も別だったかな」
 ホワイティは高野山のことを思い出しています。
「あっちは仏教だから」
「何か日本ってそうした術の種類が多いから」
 チーチーは少し困ったお顔になってます。
「区別がつきにくいね」
「とりあえず仙人さんもいるね」

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