『ルイズが召喚したのが、カラカラだったら?』
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その生き物は、頭蓋骨を被っていた。
コントラクトサーヴァントの儀式で口づけをしないといけなかったのだが、骨が邪魔で骨を外そうとしたら、ものすごい抵抗された。
暴れた拍子に骨の上から口が当たり、それでルーンが刻まれた。これでも使い魔の契約は成立するらしい。なんか雑。
この生き物が持っている骨で散々殴られたので、ルーンが刻まれる痛みに悶え泣いているその生き物に、ちょっとざまぁっと思ったりした。
ルーンが刻まれ終わっても、その生き物はずっと泣いていた。そこまで来るとさすがに不憫になった。
その生き物は頑なに頭に被っている骨を外そうとしない。こちらの言葉は理解しているようだが、外してみてと言っても頭を抑えて首を振るだけだった。
ある日、カラカラだぁ! っと、驚いている声が聞こえた。
声を上げたのは、シエスタというメイドで、この生き物のことを知っているようだった。
知っていることを教えて欲しいと頼むと、この生き物の名は、カラカラ。
頭に被っているのは、死に別れた母親の骨で、成長するとガラガラという形態になるそうだが、それの骨らしい。
ああ、なるほどっと、ルイズは納得した。頑なに頭に被っている骨を外したくないのは、母親の形見だったからかと。
常に手にしてる骨に反応してか、左手のルーンが常に光って見えるが、母親を思って泣くことを抜けば頼もしい使い魔であった。
っというのも、後日シエスタが香水を拾ったせいで二股がバレてしまったギーシュがシエスタに難癖付けていたのをルイズが仲裁したら、決闘沙汰になり、カラカラが前に出てその小柄(※40センチ)な体からは想像もできない速度とパワーで、手にしている骨でワルキューレを破壊し、ギーシュのおスネちゃんをゴーンっと殴って悶絶させて倒したのだった。幸い骨折はしなかった。加減はしたらしい。しかし、下手に骨折するよりトラウマレベルの痛みは味わっただろう。
その後、ルイズは、夢を見た。狩人と思しき人間達にカラカラの母親が殺される夢を。目を覚ませば、カラカラが泣いていた。思わず抱きしめると、安心したようにルイズに身を委ねてくれる。ルイズは、よしよしと撫でてやりながら、一緒に寝るようなった。気分はもはや母親だった。
土くれのフーケの盗難事件では、オスマンの秘書をフーケと見破り、骨を投げつけて倒した。
アルビオンでルイズの婚約者のワルドが本性を現わし、ウェールズを殺し、ルイズをも殺そうとした。
凄まじい風の魔法に煽られ、カラカラの小さな体を吹き飛ばされながらもカラカラは立ち向かい続け、ワルドが放ったライトニング・クラウドを掲げた骨を避雷針にして受け止めると……、カラカラの体が輝いた。
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