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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第65話 ドキドキッ☆ 富士の樹海で一週間キャンプ??
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「え」
琴葉「こんなところで、どうしたんですか? ロープなんか手にして」
「え、あ……」
琴葉「(ま、此処まで来てしまった人には、何を言っても通じないでしょうけど、一応……)自殺しに来たとしたらやめたほうが良いですよ? 自殺は苦しいですから」
「…………だ……いや、だ……?? もうあんな場所、帰りたくない……ッ????」
琴葉「なら病院に行くのは如何ですか? そのようなネガティブな思考、少しは減らせると思いますけど」
「なんで病院なんか……ッ?? ぼくはどこもおかしくない! っていうか、アンタこそ、どうしてここに居るんだ??」
琴葉「キャンプしに来ました。暇潰しに樹海の中を歩いていたのですが、迷ってしまって」
「キャンプ……? ……っそんなのどうでもいい?? とにかく、ぼくはここで……????」
琴葉「え、貴方なにして……」
??? ザアァァァァ……
琴葉「(しまった……全く知らない何処か誰かさんが放った魔法の所為か、崖になって……下は水ですけど、高さがかなりありますからねぇ……仕方ない、此処は魔法で……) …………っと。やっばい……」
黒華は男の腕を掴んで、魔法で男を転移させる。転移先は、まぁなんとかしてくれるだろ、という事雑な考えより、マフィア御用達の病院。なので、男の方は無事だった。
だが、その代わりに黒華は宙に投げ出される。
琴葉「あれ……これは、相当マズイのでは……?」
咄嗟に出っ張っていた岩を掴み、取り敢えず下の方まで落下するのはは防いだ。
だが、これで手を離せば即落下。良く見ると、下は岩だらけ。とても、落下して生きて居られるとは思えない。
こういう時こそ魔法、と思っても、先程の転移魔法により、周囲の魔力は全て尽きた。魔法は使えない。
琴葉「……うわっ」
ズルっと黒華の体が数センチ落ちる。掴んだ岩が偶然湿って居た為、手が滑ったのだ。
黒華の体を支えるのが、片手だけになる。
琴葉「……これ、如何にかしてもう少し上に行けないモノですかね……せめて、足を置ければ……」
石を片手でしっかりと掴みながら、足を振って足が掛けられそうな岩を探す。だが、そんな都合よく足が届く範囲に岩は無いわけで。
琴葉「……あーこれ、早く生存ルートを考えなければ本当に死ぬのでは……まぁ、別に良いですけど……どーせ、蘇生してもらえ……ないかー……」
「???オイ。なにしてんだ。クソ野郎」
琴葉「ん……嗚呼、偽ヤクザさんですか。お疲れ様ですー。自●願望者ぶっ飛ばし大会の方、しっかりやってますかー?」
真希「目の前に自●願望者が居るのにそれ言うか?」
琴葉「え、私が自●願望者ですか?」
真希「それ以外誰が居んだ
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