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ドリトル先生と姫路城のお姫様
第三幕その五

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「では皆でね」
「食べましょう」
「そして飲みましょう」
「やっぱり三時にはお茶よね」
「これがないと駄目だよ」
「その通り、僕はね」
 日本に来て何年にもなりますが。
「三時はティーセットがないとね」
「元気が出ないのよね、先生って」
「三時は絶対にお茶を飲まないと」
「それで食べないとね」
「どうしても元気が出ないから」
「こうして今日も飲んで食べるのね」
「そうだよ、是非ね」
 絶対にというおのです。
「楽しむよ」
「日本に来てからミルクティーとは限らなくなったけれど」
「お菓子もイギリスのものだけでなくなったし」
「日本やアメリカや中国のものも楽しむ様になって」
「たまにコーヒーも飲む様になって」
「昔はミルクティーだけだったよ」
 まさにこれ一本でした。
「けれど来日してからね」
「そこも変わったね」
「作務衣やどてらを着るだけじゃなくて」
「和食も日本酒も楽しんで」
「ティーセットも色々なものを楽しむ様になったから」
「本当に変わったよ」
 まさにというのです。
「そこもね、そしてね」
「そしてだよね」
「たまにコーヒーも飲む様になったね」
「イギリスにいた時は飲まなかったのにね」
「ミルクティーだけだったのが」
「そうなったよ、何ていうか」
 まさにというのです。
「僕は本当に変わったよ」
「そうそう、今日はイギリス風だけれどね」
「そっちのティ―セットだけれど」
「今はどうか」
「色々なものを楽しんでるね」
「そうなったね」
 こう言うのでした。
「今の僕は」
「それじゃあ飲みましょう」
「そして食べましょう」
「そしてお茶の後はね」
「またお仕事ね」
「今日も論文を書くから」
 そうするというのです。
「楽しくね」
「ええ、ただね」
「今日の紅茶はホットだけれどね」
「沸騰させてないわよ」
「泉鏡花さんみたいにはしていないから」
「お茶は沸騰させたら駄目だよ」
 戦士絵もそこは笑ってお話します。
「味がおかしくなるよ」
「そうだよね」
「お湯は沸騰させていいけれど」
「それが消毒になるしね」
「水道水だとカルキも飛ばせるし」
「それはいいけれど」
「けれどね」
 お茶はというのです。
「一旦お茶の葉を入れたらね」
「もう沸騰させたらいけないね」
「味が変わるから」
「それはもうしないで」
「そのまま飲むことね」
「泉鏡花もしなかったと思うよ」
 この人にしてもというのです。
「本当にね」
「お水をお湯にしてね」
「そこからお茶の葉を入れるから」
「お茶にしてからだと」
「もう何になるか」
「手順が違うわね」
「その手順を間違えたら」
 それこそというのです。
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