『ルイズが召喚したのが、コイルだったら?』
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何度目かの爆発。
爆風がモクモクと上がる大穴を前に、ルイズはついに力尽きて両膝をついた。
コルベールが見かねて、明日にしようと言おうとしたときだった。
チーーっというような、長い音が聞こえ、徐々に薄れていく爆風の中に何かが浮いていた。
それは、30センチぐらいの浮遊物だった。
浮遊物? だがこれ以外に例えようが無いのだ。この得体の知れなさは。
それは、U字型の磁石という金属を吸い付ける鉱物が左右にあり、金属で出来た丸い胴体には、目と思しき白い丸いものがあり、その中心に点のような目らしきものがある。金属で出来たネジという代物が頭部にひとつ、そして足と思しき下の部位に二本。
目と思しき部分が、ジロジロと周りを見回すように動いている。それでこれが生き物だと分かった。
何あれ? 何あれ? っとさっきまでルイズを馬鹿にしていた生徒達が困惑しだす。
コルベールが、これがルイズが召喚した使い魔候補だと認識し、コントラクトサーヴァントの儀式を促した。
ルイズは、顔をしかめたが、サモンサーヴァントによる爆発の跡の上に浮いているので、おそらく自分が召喚したのだろうと思い直し、儀式を施そうとその謎の金属物に近づいた。
せわしなく動いていた目が、ルイズを見る。
ルイズが杖を構えた瞬間だった。
チーーっと金属音を鳴らしたソレが、電撃を放った。
アアバババババ!っとルイズは、感電して倒れた。
ギョッとしたコルベールと、他の生徒達。コルベールは、謎の金属物を大人しくさせようと杖を構えたら、コルベールを見たソレが、凄まじい嫌な音を出した。あまりの嫌な音に、コルベールも、生徒達も使い魔達も耳を押さえた。
フヨフヨと宙を浮いていたソレが向きを変えて移動しようとした時だった。倒れた状態でコントラクトサーヴァントの儀式の呪文を唱えたルイズが、下からソレの磁石部分を掴み、口はどこかは分からないがとにかく勢いでキスをした。そして鉄の味を感じつつ、ルイズは今度こそ意識を失った。
ルイズが気がついたのは、保健室のベットの上だった。
コルベールが目が覚めたかい?と聞き、ルイズが起き上がると、チーという音が聞こえてそちらを見ると、ルーンが磁石部分に刻まれた金属物のような生き物(?)がいた。
警戒するルイズに、コルベールがコントラクトサーヴァントの儀式の成功だと言った。
フヨフヨと宙を浮いているソレは、何をするわけじゃなく、歩けばルイズの後ろについてきた。それだけだ。
コルベールがこの鋼の生き物がどういう原理で浮いているのか、それともそもそも生き物の一種なのかと興味津々な様子であったが、ソレは、ま
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