十四話目
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った叫び声とともにイッセーは巨大なビーカーに包まれ、液体化した成分が全身を覆いスーツを形成し、最後に頭部から吹き出す液体が頭と腕の装甲を作り出し、その姿を多くの者の前で赤いクローズチャージ、否、『仮面ライダークローズD』へと変身してみせたのだった。
吹き出した液体が本来の青と違うのはスクラッシュドライバー自体が劣化版であるが故かは分からないが、本来青くなる部分が赤龍帝の名に相応しい赤に染まっている。
(クローズドライグって適当に名付けたけど、やっぱりクローズヴェルシュの方が良かったかな〜?)
イッセーの変身シーンを眺めながらそんな事を一人考えていた。なお、音声はイッセー用の為に特別に用意したものである。
「ハハハっ! おいおい、そんな玩具がなんの意味があるって言うんだ?」
変身という派手な真似をしたイッセーに静まり返る中ライザーの嘲笑が沈黙を破る。
「なるほど、これはなかなか面白くなりそうだ」
そんな嘲笑を遮りサーゼクスの言葉が響く。
「兵藤一誠君。君がライザー君に勝った時には相応の対価を支払うとしよう」
「サーゼクス様!? 下級悪魔に魔王様が対価などと!」
「例え下級であろうとも彼も悪魔だ。それに、こちらからの頼みなのに対価を支払わないとは悪魔としての理に敵わない。……さあ、君は何を望むのかな?」
イッセーの使ったスクラッシュドライバーとスクラッシュゼリーに興味を持ちながらも、今は妹の為と自身の予定通りに自体を進めて行く。
流石にイッセーもグレイフィアからの伝言やこの言葉からサーゼクスの意図ができないわけがない。
金でも、絶対的な地位でも無い。
「それなら……」
リアスの方を指差すとイッセーは、
「リアス・グレモリー様を返して下さい!」
「良いだろう、それでは早速ゲームを始めよう!」
事前準備はできていると言った様子で試合会場に転移させられる。イッセーとライザーの二人。
急に試合を決められたライザーも相手が一度勝った相手なのだから、文句もないようだ。
先ほど使ったスクラッシュドライバーの事も甘く見ている様子で余裕そのものと言った態度だ。
「部長! オレには木場の様な剣技も無くて、小猫ちゃんの様な馬鹿力もないし、朱乃さんの様な魔力の才能もアーシアの様な治癒の力も」
そこで一度言葉を切って赤い怪盗の事を思い出す。
「あの赤いコソ泥野郎の様に強くも無い!」
(コソ泥じゃ無くて、オレ達は怪盗だ、怪盗!)
思わず叫んでイッセーの言葉を訂正したくなったが、此処は敵地と言葉を飲み込む四季であった。
(スクラッシュゼリー回収して帰るつもりだったけど、あの野郎、一発殴る)
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