第9話 第四次ティアマト会戦
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<アドルフ>
ウィルヘルムを痛艦にするのは無理だったが、代わりに俺専用のシャトルを同志たちと共に痛シャトルにした(秘密裏に)。
自重なしに色々と描いてやりましたとも。
もっとも、周りのやつらドン引きだったけど。
まあ、メックリンガーに『これも芸術だ。我がハプスブルク領では普通にあること』とか言ったら渋々納得してくれたから良しとしよう。
・・・・・
そんなこんなと色々やっている内に宇宙暦795年/帝国暦486年の9月に突入し、4日、惑星レグニッツァにて戦闘が発生する。
惑星レグニッツァ上空戦と呼ばれる戦いだ。
戦闘経過は原作そのままで、ラインハルトが『マッチ一本火事の元』で第二艦隊に損害を与えて終了した。
となれば、この後行われるのは第四次ティアマト会戦。
俺も参加することになるだろう。
面倒だが、第四次ティアマトは原作通りなら勝ち戦だ。
ここまでは、全体の流れとして原作からの乖離はあまり大きくない。
少しでも戦功稼いで早く元帥にならんとな。
元帥府に原作の実力者たちを引き抜くんだ。
* * *
同盟軍がイゼルローン要塞に向け発進したため、帝国軍はこれを迎え撃つべくティアマトに向け出陣する。
原作と違いは、帝国軍の右翼はハプスブルク艦隊13000隻が担当することであろう。
・・・・・
宇宙暦795年/帝国暦486年 9月11日。
第四次ティアマト会戦が幕を開ける。
最初に動いたのは帝国軍であった。
「左翼前進せよ」
ミュッケンベルガー元帥は左翼のラインハルト艦隊を前進させる。
しかし、中央も右翼も動かず、左翼だけが突出する形となった。
「これは……左翼ミューゼル艦隊を囮にするつもりですかな」
「だろうな。だが、あのミューゼルが総司令部の思惑通り動くとも思えんな……」
「何かやらかすとお考えですか?」
「ああ、そんなところだ」
そんな会話が戦艦ウィルヘルムの艦橋で行われている間もラインハルト艦隊は前進を続ける。
「敵艦隊が射程距離に入り次第攻撃を開始せよ。前方左翼艦隊の被害は考慮に入れずともよい」
ミュッケンベルガー元帥の思惑は、左翼のラインハルト艦隊を囮として同盟軍の砲火をラインハルト艦隊に集中させておき、他の無事な艦隊が同盟軍を打ち据えることにある。
「ミューゼル艦隊、さらに前進します」
ラインハルト艦隊は前進を止めない。
そして、双方が攻撃を開始しようとしたまさにその時、ラインハルトは思い切った手に出た。
「ミュ、ミューゼル艦隊、右に転進!!」
突如、ラインハルト艦隊は右に転進し、戦場を横切る形で横断を開始する。
これは敵前横断であり、両軍にとっては信じられない出来
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