第二幕その九
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「最高なのにね」
「それがないとなると」
「本当に先生イギリスに戻る?」
「イギリスにもお刺身ないけれど」
「そうなる?」
「いや、この場合イギリスに戻っても意味ないよ」
お刺身が食べられなくなってもというのです。
「だからそうした理由では戻らないよ」
「そうなるのね」
「まあとにかくそこは先生と泉鏡花さんは違うわね」
「生ものを食べるし」
「極端な潔癖症でもないから」
「だからね、あと今日の晩御飯は何かな」
「湯豆腐です」
トミーが台所から言ってきました。
「安くていい湯豆腐が沢山手に入りまして」
「だからなんだ」
「はい、それとホッケの開きです」
こちらもあるというのです。
「そしてもやしをごま油で味付けしました」
「いいね、じゃあ今日はね」
「飲まれますか」
「そうさせてもらおうかな」
笑顔で言う先生でした。
「今日は」
「湯豆腐のお話をしたらね」
「湯豆腐が出て来たね」
オシツオサレツが二つの頭で言ってきました。
「まさに言えば何とやら」
「そういうことだね」
「もう寒いし丁度いいわね」
ポリネシアは湯豆腐の温かさから述べました。
「冬だしね」
「日本の冬も冷えるからね」
チーチーはその日本の冬のことをお話しました。
「イギリスよりはましにしても」
「欧州の寒さはまた凄いからね」
ジップはイギリスの寒さを思い出しています。
「何かとね」
「イギリスでもスコットランドなんかもう」
ホワイティはあの地域のことに言及します。
「とんでもないからね」
「その寒さと比べたらましでも」
ダブダブも欧州の冬の寒さを思い出しました。
「日本の冬も寒いから」
「その寒さには熱いもので」
トートーは楽しそうに言います。
「湯豆腐はいいものだね」
「昆布でだしを取ったお湯で煮るだけなのに」
ジップは湯豆腐の具体的なお料理の仕方を述べます。
「物凄く美味しいよね」
「シンプルイズベストだね」
ガブガブは湯豆腐をこう評価しました。
「まさに」
「そうだね、後はポン酢かお醤油で味付けして食べる」
老馬はどうして食べるのかを言います。
「それだけだけれど美味しいんだよね」
「さて、じゃあね」
「今日は湯豆腐ね」
チープサイドの家族もとても楽しみにしています。
「ホッケともやしもあるし」
「楽しみね」
「さて、お酒は何がいいかな」
先生もすっかり乗り気です、湯豆腐と聞いて。
「今晩は」
「ここは熱燗だよね」
「泉鏡花さんに倣って」
「湯豆腐だし」
「それなら」
「そうだね、日本酒で」
先生も動物の皆に応えて言いました。
「熱燗がいいね」
「わかりました」
トミーも応えてきました。
「今日は熱燗で
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ