2nd season
15th night
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言う。
「しかしまぁなんだ、うちが彼らの面倒を見ることになるとはなぁ」
「面倒なことを頼んだようで、申し訳ないな。便宜上とはいえ、私がリーダーになってしまったことだし」
「いや、それは構わんよ。商売の手を広げるにも、まずはうちの知名度がないとな」
小さい工場に、様々な車がやってくる。ただ現状は店長が現場に出なくてもすむ範囲で収まってはいるが、いずれは受注数を抑えなければならない時期も来るかもしれないとぼやいてはいる模様。
「まさか、こいつらであの車に挑ませるつもりか?」
「それこそまさかだ。挑んでもらうのはあくまでお前であり俺だよ。とはいえ、インテはこれ以上仕上げようがないからなぁ」
「そうだな、後は運だけか……」
オーナーはその交換条件として、インテRの青年に対し、自分が売ったバトルの決着をつけること。それと「気紛れな旅人」とのバトルレポートの提出を要望。お互いに納得はしたが、現実問題立ちはだかる現実の壁は高いようで頭を抱える二人。そんな彼らの元に、一台の車がやってくる。ゆっくりとガレージの前に止まり、エンジンを切った。
「……あれは」
「ん?エスプリV8だな。お前さん、知ってるか?」
「一時期よく見かけた奴だ。最近見なかったが、ちゃんと残ってたみたいだな」
「まぁ、天使さんが降りちまったのは相当この世界じゃ大きかったみたいだしな」
そして降りてきたのは二人の男。店長が対応する。
「いらっしゃいませ。何かご入り用ですか?」
「ん?ああ、いや、買い物しに来たわけでも、整備頼みに来たわけでもないんやわ。ここに黄色いインテRが世話になってるって聞いて、挨拶させてもらおうとちいと覗きに来たんですがね」
その言葉を聞いたインテRの青年は、煙草をもみ消して彼らに声をかける。
「私がそうだが、何か用かな?あいにく、そんな車に乗っている人間に知り合いはいないはずだが」
「アンタがあのインテのドライバーさん?ちょっと前にC1で絡ませてもらった緑のエスプリ、覚えてへんかな?」
「……ああ、そういえば」
それは数日前。バトルともいえない程度のランデブーだった。インテRはエスプリと戦えるようには仕上げておらず、またエスプリの方も鳴らしながら調整を繰り返しているところであり、緊張状態にはあったものの戦闘態勢には移らずそのまま分かれていった。
「まぁ、走ってるときにいきなり仕掛けてもよかったんやけど、ワシらもうそろそろ関西へ引き上げないかんのでね。戦ってない相手のところグルグル回ってるんやわ」
「聞いた話じゃ、あのRX-8には……」
「完膚なきまでに叩きのめされたわ。ワシがここに来たばかりの頃とはエライ変わってたな奴さん」
「んで、隣の奴はギャラリーかい?それともアンタが潰れたときの
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