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俺様勇者と武闘家日記
第1部
ロマリア〜シャンパーニの塔
危険な盗賊退治(シャンパーニの塔にて)
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んだこのクソ生意気なガキは」
「いーから質問に答えろよ!!」
 ナギの言葉に、盗賊らしき男はうっとうしげに答えた。
「お前らみたいなクソガキがおかしらに何の用だ? ひょっとしておれたちを倒しにでも来たのか?」
 そういって男は馬鹿にしたように笑う。その態度にナギは眉を吊り上げ、私も相手をにらみ返した。ということは、この人のおかしらがカンダタだということだ。
 部屋の奥にいたのか、他の盗賊たちも続々と男の背後から現われた。盗賊たちは私とナギを小ばかにしたような目で見ているし、ある盗賊はシーラを見てにやにやしている。
「ま、そこのバニーガールは置いていってもいいけどな。それ以外は帰った方が身のためだぜ。嫌だってんなら……」
 すっと、盗賊たちの表情が変わる。そして静かに短剣やナイフを抜き、一瞬にして殺伐とした雰囲気を生み出した。
「おれたちが相手になるぜ!!」
 一斉に、盗賊たちは襲い掛かってきた。私は戦慄を覚えながらも、なぜか冷静に敵の人数を確認できた。ざっと見て5人。数はけして少なくなかった。
 でもここにたどり着くまで私たちは何度も魔物と戦って、レベルもいくつか上がっている。だから、アリアハンを出たときよりも戦闘に関して確実にレベルアップしているのが、自分でもわかっていた。
 私のところに来たのは二人。二人は左右から同時に斬りかかってきた。動きはそんなに早くない。魔物と違って人間の動きは大体決まっているから、攻撃の先がどこに来るのかなんとなくわかる。
 私は二人の初撃を一歩退いて避け、体勢を立て直そうとした盗賊の頭めがけて回し蹴りを放った。
「ぐあっ!」
 どさっと左側の盗賊が後ろに倒れる。右側の盗賊は「てめえ!!」といいながら返す刃で私に斬りつけてきた。それを私はかがんで避け、がら空きになった男のわき腹めがけて正拳突きを放った。
「ぎゃっ!!」
 さらにもう一発叩き込む。それでもう一人の盗賊は完全にのびた。
 一息ついてナギの方を見てみると、一人で三人相手に苦戦しながらも、無駄のない動きで攻撃をかわし続けている。ちなみにシーラはノーマーク。一人でままごとなんかしちゃってる。
 やがて痺れを切らしたのか、盗賊の一人がナギに向かってがむしゃらに突っ込んできた。
「はっ!!」
 それを難なく避けながら、ナギはナイフではなく素手で盗賊の顔面をグーで殴った。
 他の二人も同じような攻撃で沈黙させ、あたりはすっかり静かになった。
「すごいね、ナギ。一度に3人相手にするなんて」
 ナギは得意そうにこちらを向いた。
「まーな。でも、お前だってすげーじゃん」
 そういわれて、私は思わず顔が赤くなった。誰かに戦いのことでほめられるなんて随分久しぶりだったからだ。
「へへ。でもなんか、自信出てきた。ここに来るまで盗賊退治なん
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