十二話目
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を装着した腕でパンチを叩きつける。
「ガァッ!」
その攻撃でヨロヨロと後退させられたアナザーリュウガはオニキスを近付けさせまいと滅茶苦茶に剣を振りながらオニキスから離れようとする。
一瞬動きを止めて後退させられたらオニキスを他所にドラグブラッカーの頭を模した腕から何かが伸びる。
アナザーライダーに変えられた匙の持って居た神器の黒い龍脈がアナザーリュウガに変えられた事で変化したのだろう。
力に支配されて暴れている状況では細かい使い方はできなかったのだろうが、それでも大味な応用は出来る。
単純に遠くに巻きつけての逃走などの応用技は可能だという事だろう。
「悪いけど、逃さないわよ」
その狙いに気付いた詩乃が巻き付けた先にある枝を狙い撃つ。神器の側は壊さなくても、それ以外の物ならば壊す事は簡単に出来る。
黒い龍脈が巻き付いて居た先が無くなりそのまま地面に落ちるアナザーリュウガ。
立ち上がった瞬間に接近したオニキスの掌打が叩き付けられる。
「一人で互角でも、三人なら余裕で超えられる」
僅かにアナザーリュウガの動きが鈍った隙に上段蹴り、そのままブラックドラグクローを装着した腕でのパンチを叩き込む。
オニキスの連続攻撃で動きが鈍っていくアナザーリュウガは殴り飛ばされた衝撃で距離を取ると、ヨロヨロとした様子で立ち上がるとドラグブラッカーを模した腕を振り上げ、振り上げた腕から吐き出した黒炎を全身に纏う。
「っ!? まさか其れ迄使えるのか」
だが考えてみれば、原典のアナザーゴーストはディケイドゴーストと共にゲイツゴーストアーマーに対してダブルライダーキックを使っているのだから、他のアナザーライダーがオリジナルの仮面ライダーの必殺技に対応する技を持って居ないわけがない。
「だったら、迎え撃つまでだ!」
『FINAL VENT』
アナザーリュウガに応じるようにブラックドラグバイザーに新たにカードを装填する。
オニキスの背後に現れるドラグブラッカーを背に中国拳法のようなポーズをとり、そのままドラグブラッカーと共に上空に舞い上がり、一回転しながら飛び蹴りの体制を取る。
同時に黒煙に包まれたアナザーリュウガの体がゆっくりと浮かび上がり上空で飛び蹴りの体制を取る。
「ドラゴン、ライダーキック!」
「ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァア!」
オニキスはドラグブラッガーが吐き出した黒炎を纏いながら、アナザーリュウガは己の吐き出した黒炎を纏いながら二人のキックがぶつかり合う。
「ガッ! ガァア!」
黒炎を纏いながら二つの必殺技を撃ち合った結果、拮抗する事もなく押し勝っ
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