『ルイズが召喚したのが、ナゾノクサだったら?』
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ルイズは、う〜んっと、呻いた。
彼女の周りには、ワサワサと大きな葉っぱ達が揺れている。
葉っぱ達…っというのは言葉がおかしいが、事実なのだ。
その葉っぱには、小さな足が二本生えているのだ。そして球根と思われる同じ色の黒い部位には、目と口らしきものもある。どうやらそこが胴体であり、頭部らしい。
ルイズが、この草のような生き物を召喚したのは、三日前。
その時は、一匹だった。
最初は、土に葉っぱだけ出した状態で埋もれていたため、ただの草を召喚してしまったのかとガッカリしたが、コントラクトサーヴァントをしたら、急に飛び出してきたのだ。
ルイズが歩けば、後ろをトコトコと一生懸命ついてくるのは、ちょっと可愛い。
シエスタというメイドが、ナゾノクサだぁ!っと驚いていたので、聞くと、タルブ村の近隣の森に生息する不思議な植物性の生き物なのだとか。
普段は土に埋まっているが、月が出ると出てきて種を蒔いて歩くという習性があるらしい。っと聞いた。
それを聞いたのは、召喚から二日目。
時すでに遅く、学院の広場の地面や、花壇に、無数のナゾノクサがすでに自生していた。
そしてすべてのナゾノクサには、同じルーンが刻まれていてルイズに懐いた。
あっという間に学院がナゾノクサだらけになり、ルイズは困っていた。
ルイズのためにいったん故郷に帰って、曾祖父の日記やらなどの資料を持ち帰ってきたシエスタが教えてくれた。
ナゾノクサは、成長することで、クサイハナという悪臭を放つ花になり、そこから分岐して、ラフレシアという大きな花、あるいは、キレイハナという美しい花になるのだそうだ。
曾祖父の日記によると、クサイハナがもう一段階成長するには、リーフ石か、太陽の石というものが必要らしい。
日記に描かれている絵を見ると、どこかで見た覚えがある形状だった。
そうだ!っとルイズは思い出す。トリスティンの城下町の小物売りが、とっても安い値段で売っている小さな鉱物の置物だったじゃないかと。てっきり掘ったものだと思っていたが、違ったようだ。
そこでルイズは、早速城下町に行って、その石をたくさん買ってきた。
学院に帰ると、なんか騒ぎになっているので様子を見に行くと……、そこには、口から涎を垂らし、悪臭を放つ醜い花の生き物がいた。
どうやら、これがクサイハナらしい。
リーフの石と、太陽の石を抱えているルイズを見つけると、クサイハナ達が集まってきた。どうやら、ナゾノクサの何割かが進化したらしい。
ルイズは、クサイハナの匂いに吐き気をもよおしながら、リーフの石と太陽の石を使ってやった。
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