十一話目
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からこうして雫の回復の術の効果範囲のダメージで留められたのだろう。
それでも、心配したのだと言う表情で詩乃からは睨まれている。
「天地さん、気が付いたようで何よりです」
二人に続いて新しい人物が入ってくる。この学園の生徒会長の『支取 蒼那』、本名はソーナ・シトリー。
現魔王の一人、セラフォルー・レヴィアタンの妹である駒王学園のもう一人の上級悪魔だ。
「この度は貴方達には私の眷属の二人を助けていただいた上に、匙の事も……」
彼女はそう言って頭を下げる。ふと詩乃と雫の方に視線を向けるとどこか申し訳なさそうな表情を浮かべていた。
「あの、あの映像はどちらで?」
「ルパンレッドと名乗ってた自称怪盗から渡されたんだ。オレも映像を見せてもらったけど、匙だっけ? 生徒会役員で、コウモリ男に変な時計みたいなものを埋め込まれて、あの黒い怪物に変えられたのは」
ナイトローグやアナザーリュウガの名前を出さずにそう問いかける。
「ええ、先日から行方不明になって居ます。これであの子の無事は確認できましたが」
「このままだと、はぐれ悪魔にされてしまう。ですか?」
「はい」
仮面ライダーを歪めた怪人の姿。しかも、黒いドラゴンなどはぐれ悪魔になった匙と言われても納得できるだろう。
「えーと、ルパンレッドから強いダメージを受ければ体内の時計のような物を排除されて元に戻るとか言っていたから」
「ですが、そこの二人から、今の匙には匙の神器にも無かった能力があると」
アナザーリュウガの反射能力がある為に迂闊に攻撃できないと言いたいことはよく分かる。
反射能力と鏡面を介しての神出鬼没な移動能力と、下手したら魔王の眷属を動かしても被害は出るような能力だ。
火力に劣るソーナの眷属たちには打つ手がないのが現状だろう。まあ、リアスの眷属も含めて当たったとしても勝ち目はないだろうが。
「だから、それを知っても何もできない。そう言うことか?」
「はい。ですが、このまま匙の事を放ってはおけません。早急にあの子を助けないといけませんから」
そう言った後、ソーナは四季達へと一礼し、
「後日、貴方達の力の事も詳しく聞きに行くと思いますが」
「オッケー、話せる事なら話そう」
そんな会話を交わすとソーナは保健室を出て行く。後に残された四季達は、
「いいの?」
詩乃が四季へと問いかけてくる。色々な意味の篭った『いいの?』と言う問いだろう。
「オレ達の力についてなら、な」
彼女の問いに言外にそれ以外の事は黙っていると告げる。飽く迄今回見せた力についてなら、見せてしまった以上は話したところで問題はない。
まあ、四季の力については伏
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