『ルイズが召喚したのが、ベロリンガだったら?』
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マイペースで鈍感だが、それに反して舌がよく発達しており、自由自在に操ることで生活している生き物らしい。つまり、舌を攻撃にも使うので獲物を麻痺させることもあるそうだ。
舌を自在に操るということ以外は、大きな特徴は無いらしい。しかし、その鈍感さ故に魔法が効きにくいという説もあるとか?
ああ、だから手に指がないのかとっとルイズは、納得したが、同時にガッカリもした。
舌以外に大きな能力が無いこのベロリンガという生き物に。
しかし、そのガッカリした気持ちは、後日打ち砕かれることになる。
何度躾けてもついてくるので、仕方なく食堂まで連れて来た際に、ギーシュが持っていたモンモランシーの香水をベロリンガが拾い、キョロキョロと周りを見回して匂いでギーシュを探し当てて渡そうとしたがギーシュは青ざめて受け取らず、そうしてたら二股をしていたことが明らかになり、ギーシュが八つ当たりでベロリンガに決闘をふっかけた。
ルイズが止める間もなく、ギーシュの友人達にレビテーションで浮かされ、ベロリンガは広場まで連れて行かれてしまった。
ゼロのルイズが召喚した、間抜けな使い魔というレッテルを貼られていたベロリンガは、たちまち野次馬達に馬鹿にされていた。
ギーシュとしては、頭が冷えてきた今、そこまで酷いことをする気はなかったようだが、一体のワルキューレで小突くつもりで向かわせた途端、フッとワルキューレが消えた。
はっ?という空気が場を支配する。直後、天空から吹っ飛ばされたワルキューレが落ちてきて、地面に激突してグシャグシャになった。
ベロリンガは、ベロ〜っと舌を振り回す。どうやら舌の力だけで吹っ飛ばしたらしい。その速度たるや…残像が見える。
これにはさすがにベロリンガを馬鹿にしていた者達は青ざめた。そしてギーシュは焦り、数体のワルキューレを錬成して向かわせた。
たちまち向かってきたワルキューレは、順番にベロリンガの舌でバシーン、ベシーンっと吹っ飛ばされ野次馬にぶつけられる。ワルキューレを舌でなぎ払いながら、ベロリンガは、ゆっくりとギーシュに接近した。
ギーシュは、焦り、最後の力を振り絞って最後のワルキューレを錬成して壁にした。
するとベロリンガは、舌を使わず、指のない手で…コツンっとワルキューレを殴る。
その瞬間、爆発するようにワルキューレが砕け散った。
それは、岩砕きという、秘伝マシンという機械で覚えられる技だったのだが、この世界の住人達が知るはずがない。
ワルキューレがたいした力もかけずに破壊されたのを見て、目の前に迫ってきていたベロリンガに、ギーシュは、杖を落として降参だと必死に土下座したのだった。
ベロリンガの武
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