『ルイズが召喚したのが、ベトベターだったら?』
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もう何度目かの爆発。
ルイズを揶揄していた生徒達もいい加減飽きてきていた。
しかし、ふいに吹いた強い風によって煙が晴れると同時に風下にいた生徒達は、その悪臭に、うぇ!っとなった。
するとベトーという鳴き声のような声が聞こえた。
爆発で空いた穴から紫色のヘドロのようなモノが出てきた。それには手の形があり、口があり、そして目がある。
一目で生き物だと分かるが、風に乗ってくる、その悪臭にルイズもコルベールも思わず鼻を押さえた。
生きたヘドロがまたベト〜っと鳴くと、コルベールがハッとして、ルイズにコントラクトサーヴァントを促した。
ルイズは、ギョッとしてコルベールにやりたくない!っと訴えた。
しかしコルベールも教師としてルイズを進級させてやりたい。だから早くやりなさいと促した。
ルイズは、眉間にしわを寄せて、チラリッとヘドロのような生き物を見る。ヘドロのような生き物は、ジーッとルイズを見ている。案外大人しいらしい。臭ささえなければ。
ルイズは、一生懸命息を止め、ヘドロのような生き物にコントラクトサーヴァントを行った。
キスをした途端、体を駆け回る毒成分。たちまちルイズは倒れ、コルベールが慌てた。
次に目を覚ましたルイズは、自室にいた。
夢か…っと思ったが、自室に充満するあの悪臭に、顔を歪めた。
まさか!っと思い床を見ると、あのヘドロのような生き物がいた。まるでルイズを心配するようにベットに手を乗せている。
大慌てで窓を開け換気する。しかし匂いがなくならない。そして気づく、キスをした時の唇に匂いがついていたことに。
ルイズは、部屋を飛び出し、井戸に向かった。そして石けんと井戸水で必死に唇を洗った。
すると遠くから、ベト〜っという鳴き声が聞こえ、ズルズルっと近寄ってくる音が聞こえた。どうやらルイズを追ってきたらしい。
ルイズが来るな!っと叫ぶと、ヘドロのような生き物は、ビクッと止まり、しょんぼりっと項垂れた。
ルーンは刻まれていて、それで懐いてくれるらしいが、どうにもこの匂いが我慢ならない。
どうしたものかとため息を吐いていると、洗濯籠を落としたメイドがいた。途端、ベトベター!っと言って驚いていた。
逃げようとするので捕まえて話を聞くと、あのヘドロのような生き物は、ベトベターといい、月の光を浴びたヘドロから生まれたとされる生き物だという言い伝えたがあるそうだ。
また、汚いところ好み、しかし一方で汚染された水や土壌、どんなゴミで食べてしまうため、汚い場所を逆に綺麗にする一面もあるとか。
そして成長するとベトベトンという更に大きな体にな
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