第六章
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右手の親指と人差し指をパチンと鳴らすと彼の神具の一つウルリクルミが出て来た、機械の身体は今は巨大なドラゴンのものだった。
ヘミングウェーも身構える、二人は魔王に匹敵せんばかりの妖気を放つ悪霊達に向かった。機械のドラゴンは聖属性の光を悪霊達に放ち彼等を一瞬で消し去った。実は悪霊達は周りに手下と思われる多くの邪霊達を出していたがそれはヘミングウェーが出した。
勝負は一瞬で終わった、ボームはここでもポーズを決めた。
「勝者は常にダンディに」
「おのれ、まさか我等を一瞬で倒すとは」
「並の冒険者じゃないからよ」
ボームは消えゆく悪霊達の恨みの声に応えた。
「あんた達に勝ったのよ」
「並ではないと」
「ワテクシ達は星の者達だから」
「この世界を救うというか」
「そうよ、相手が悪かったわね」
「無念・・・・・・」
「さっさと地獄に行きなさい」
ボームはポーズを決めたまま呪詛の言葉を残した悪霊達が消えるのを見届けた。彼等が消えると絵は殆どそのままだった。
花達が消えて絵の前に十人の大学の中で行方不明になっていた人達が出て来た、これで事件は終わりボームとヘミングウェーは学長から感謝の言葉と報酬を冒険者として受けて。
ボームはその謝礼でヘミングウェーをボストンの中でも美味いことで有名なレストランに案内した、そしてだった。
ロブスターのフライに一匹丸ごと塩茹でにしたもの、シーフードスパゲティにポークビーンズそしてオイルサーディンと鮭のカルパッチョとデザートのアップルパイを白ワインと共に楽しんだ。その時にだった。
ボームの手にあるものが宿った、それは何かというと。
「今は小さいけれど大きさも姿も自由に変えられる」
「そうした神具ですね」
「ええ、この人形はね」
中華風、関羽を思わせる武人の十センチ程の人形だった。ボームは心の中に言ってくる言葉を聞きつつヘミングウェーに話した。
「そうした神具よ」
「言うならロボットですね」
「ウルリクルミと同じでね。名前は金剛力士よ」
「そうですか」
「ええ、この神具も手に入って」
そしてとだ、ボームは恰好をつけった仕草でカルパッチョを食べつつ述べた。、
「ワテクシ自身もね」
「今回のことで、ですね」
「神託を乗り越えて」
そしてというのだ。
「全体的に一回り強くなったわ」
「そうですか」
「ワテクシ自身そのことを感じているし」
それにというのだった。
「心の中でも言ってきているわ」
「貴方が強くなったと」
「ええ、ではね」
ここでだ、ボームはグラスの白ワインを一口飲んで言った。
「この新しい神具と強くなった力でね」
「この世界を救いますね」
「そうするわ、飲んで食べた後は」
このレストランでというのだ。
「それからね」
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