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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
この世界に原作なんて無かったんだよ…
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な敵役であった黒の組織は存在せず、寧ろそこいらで見かけるほどに善行振りまいているそうだ。
「うっそマジで!?どーなってんの!?」とは蒼也の言。
その度にドンパチやらかして、銃声やらが絶えない区画があるらしい。
彼女が貰った特典は未来予知と原作の大まかな知識。
寧ろそれで巻き込まれなかった事が幸いだ。

「もう、この先に救おうとする人も、きっと奴らに邪魔されて殺される…なら、私がこの世界に来た意味なんて…!」

救済を胸に転生した彼女。
その救済を阻止されれば、存在意義が消失するのは確実だ。
ならばもう、生きている意味はないと、先ほどの死にたいに帰結するのだろう。

「ユウジ…」
「わぁってるよ…。ただなぁ…」
「何かあるの?」
「転生者の面倒なところは何の力を貰ったのか、パッと見でわからないところだ。
周到な奴ほど隠そうとするし、その力が便利であればあるほど、対処が面倒になってくる。
世界観を無視した能力なんて、一般観衆の側でドンパチやらかすわけにも行かん」
「…いつかやったみたいに、能力を還元すれば良いんじゃないの?」
「それが一番手っ取り早い。が、あれは相手が慢心しまくってたからできた事だ。
先ほど徒党を組んでいると言った。ならばそれなりの頭脳者が居ると考えるべきだ」

世界の記憶にはそんな情報はない。
転生者に対してだけ、記憶に残す事が出来ないらしい。
記憶から乖離している時点で、世界が揺らぎ始めているのか。

「取り敢えず何人居るか、目的の正確な情報、能力の詳細、何でもいいから入手せにゃならんのは確かだ。
じゃないと、俺達はともかく理子が危険だ」
「…!私だって戦えるよ?」
「相手が世界的な標的ならば、こんなことは言わない。
だが今回の敵は転生者だ。
中には俺でさえ相手にしたくない輩も存在する。会ったこと無いけど。
そう言った輩の対処に乏しいお前が、今のところ一番危うい事を理解してくれ」
「…リコは、足手まといなんだ」
「アホ言え。お前は俺の属性騎士だぞ。戦いだけがやる事じゃ無いってだけだ」
「りおりおの護衛」
「大正解。話を聞く限りでは、今一番転生者に警戒されているのは彼女だ。
守護役がいる」
「え?あ、あの…」
「戸惑っているところ悪いが、もう決定事項だ。
世界的脅威だと判断した時点で、奴らの能力は没収後にそれぞれの神へ還元する。
まずはやる事とその順番を決める事からだ」
「了解」
「わ、わかりました…でも…」
「?」
「私の特典は役に立たないし…」
「あぁ、そう言えば聞いてなかったな」
「何を?」
「アンタの…水嶋莉央の願い事を」
「ね、願い…ですか?私は…」
「願いは至ってシンプル!」
「あぁ!一言言葉にするだけだぜ!」
「リコ達は、力にな
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