暗黒
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カーが吹き飛ばされる。
「グッ…なんて強い魔力なの…いくら不完全な状態とは言え、こんなにも容易く弾かれる様なものじゃ無いんだけど…」
バーサーカーが驚いた様子で言う。
無理も無い話だ。
私の感じる限り、あまりに異質な強い力を持った宝具であるのは間違いないはずだ。
いくらランスロットの方がバーサーカーより英霊として格上だったとしても、無傷では済まないだろう。
そもそも狂化のかかっているランスロットが魔力の壁を作って攻撃を防ぐ事自体が異常だし、無傷で済ませるどころか、完全に宝具による衝撃をそっくりそのまま返していたのだ。
「いやだよぅ…アタイ、そんな事したくないよぅ…」
チルノが何かに抵抗している様な言葉をもらす。
私はチルノを見て言う。
「もしかして、何者かが彼女とランスロットを無理矢理融合させようとしているんでしょうか…」
「それはマズいね…さすがに幻想郷の秩序がこれ以上乱れるのは私たちにも良くないんだけどなぁ…」
気になる地名が出てきたが、今はチルノを助ける為に何が出来るかを考えよう。
まずランスロットから出ている禍々しい魔力だ。
あの魔力はおそらく通常の召喚術では使う事の無い術式が組まれて居るのだろう。
サーヴァントと契約者を一定の条件下で融合させる術式だと思う。
おそらく、私たちの研究していた仮初の英雄の術式に手を加えたものだ。
そして、この術式は私たちの組織の最重要機密だった事から、これが出来るのはこちら側の上層部の人間のはずだ。
次に前回の戦闘時に戦った金髪の子だ。
あの子は闇を纏って居たからよくわからなかったが、あの子がバーサーカーに倒された時に今回の感じと似た様な魔力が抜けるのを確認していた。
これだけを見るとサーヴァントの核を壊せばサーヴァントが消滅する原理を利用して、運良くランスロットの核だけを破壊出来れば、あの禍々しい魔力を消す事は可能だろう。
最後にあの膨大な魔力の壁だ。
バーサーカーの宝具が発動した時、ランスロットはバーサーカーを視認した後にあの魔力の壁を発生させた。
何故、バーサーカーであるランスロットからあの膨大で精密な魔力が出てきたのかはわからないが、マスターとサーヴァントの関係から考えられるのは、ランスロットは操られている状態であり、魔力はマスターを通じた聖杯からの魔力の過剰供給を強制的に行わせたのでは無いかと考えよう。
となれば、バーサーカーのランスロットがあの様な膨大な魔力の壁を発生させる事も可能なのだろう…
ここまでの事を考えれば、チルノがあの魔力に取り込まれた後、チルノと言う少女の意識が完全に消滅する前にランスロットの核を破壊すればあの魔力から助け出す事が出来るはずだ。
問題はそこにたどり着くまでの戦い方なのだが…
「バー
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