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生きている洞窟
第二章
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「そしてや」
「洞窟の中でな」
「行方不明になってる人等見付けてな」
「助けよな」
「そうしよな」
 二人でこう話してだった、ギルドの依頼を旅の二人連れの冒険者と身分を偽ってそのうえで受けてだった。
 そうして洞窟に向かいその中に入るとだった。
 すぐに多くのモンスター達が出て来た、二人は力を合わせてモンスター達と戦い倒していきその中の財宝等も手に入れていったが。
 その中でだ、紅美は周りを見つつ緑麗に話した。
「なあ、何かな」
「ああ、視線というかな」
「生きものの気配感じるな」
「どうもな」
「それも洞窟全体にな」
「モンスターとか洞窟の中の生きもののそれとは別にな」
「感じるな」
 命あるものの気配、それをというのだ。
「どうも」
「けったいなことにな」
「何やろな、これ」
「不思議やな」
「この気配な、それに」
 ここでだ、紅美は自分の足元を見た。頑丈な戦闘の際は蹴りに威力すら与えてくれる靴の下の地面を。
「地面からもな」
「気配感じるな」
「どうもな、おかしな洞窟やな」
「並のモンやとわからんが」
「私等は星のモンやからな」
「小さな気配もわかる」
「微々たるもんもな」
 星の者達である二人ならというのだ。
「感じるな」
「ほんまにな」
「さて、それでな」
「この気配は何処から来て何モンのもんか」
「気になるな」
「どうにもな」
 冒険者達を探す中でもというのだ、そしてだった。
 紅美は四枚の写真を出した、そのうえで緑麗に話した。
「この人等はな」
「今回私等が探す冒険者の人達な」
「オークの戦士ペドロ=ラミレス、エルフのレンジャーリチャード=マニエル、蛇人の侍秦龍将、犬人のメイジ宮本陽太」
「国籍バラバラな感じやな」
「今回の冒険限定で組んだな」
「そうしたパーティーやな」
「四人共レベルは二十五前後」
「冒険者としては中級以上のレベルやな」
 十までが初心者とされて二十までが中級とされる、四十になるともう相当で百に達している者はまずいない。
「腕は問題ないな」
「この洞窟のモンスターは結構強いが」
「四人のレベルと職業やとな」
「別に問題ないな」
「ほんまやな」
 それぞれの職業の服で武器や防具に身を固めている彼等の写真を見て言うのだった。
「生きてる筈や」
「そやろな、食べるもんもここの獣倒して手に入れられるし」
 これは冒険者の冒険の中では普通にあることで洞窟の中でも同じだ。
「ほなな」
「生きてること前提でな」
「探していこな」
「そうしよな」 
 二人でこう話すとだ、ふとだった。
 紅美は目の前に矢印の様なものを見た、それは洞窟の壁の模様だったが。
 その矢印を見てだ、彼女は緑麗に言った。
「なあ、今な」

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