暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第133話:Tenebrae
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「プラズマビット!!」

電撃弾がテネブラエに迫るが、テネブラエはシャドウダッシュで回避した…ように見えたが、電撃弾が突如方向を変えてテネブラエに迫る。

「ぐっ!?ホーミング弾だと!?」

直撃を受けたテネブラエがのけ反るが、すぐに持ち直し、片腕でクナイを投擲しながらクナイを構えて斬り掛かり、ルインがセイバーを交差させてテネブラエのクナイを受け止める。

素直な太刀筋ながら、鋭く重いテネブラエの一撃にルインはこれまでに感じたことのない痺れが腕に伝わるのを感じた。

両者の刃が噛み合うとそのまま押し合いの形になり、両者とも一歩も引かず、互いに睨みあう。

だが、ルインの方が力が若干上だったらしく、ルインのセイバーがじりじりとテネブラエのクナイを押していく。

気合と共にルインのセイバーがテネブラエのクナイを弾いて斬り裂こうとするが、テネブラエはすかさず飛び退き、ルインの攻撃から逃れると、とんぼ返りに後ろへ大きく飛ぶ。

「ハッ!!」

気合と共にテネブラエの姿が3体に分離し、ゼロにクナイを投擲してくる。

ルインは一瞬戸惑うが、数々の戦いの中で染み付いた勘と戦闘経験、そしてPXアーマーに換装してレーダースコープの精度を限界まで上げることで本体がどれかを見切った。

「そこだ!!十字手裏剣!!!」

左の分身を手裏剣による投擲で仕留めようとするルインに対してテネブラエは曼陀羅手裏剣を繰り出し、ルインの手裏剣を弾くと逆にテネブラエの手裏剣が飛んできてルインにダメージを与えた。

「うっ…!!」

咄嗟にルインは利き腕ではない方の腕で防御したが、左腕がかなりのダメージを負った。

「我らのオリジナルよ。随分と勿体無いことをしたものだな」

「勿体無い?どういうこと?」

テネブラエの発言の意味が分からず、ルインは疑問符を浮かべて首を傾げた。

「もし貴様が最初の反乱からあの方に従ってさえいれば、我々四天王の主になれたかもしれんと言うことだ。あの方は貴様を憎むのと同時に貴様の実力を高く評価していたのだからな」

その言葉にルインは今回の事件の黒幕は確実にシグマだと確信した。

「嫌だね、イレギュラーに担がれる気はないし、あんな奴の手下なんて願い下げだよ!!私はイレギュラーハンターだからね!!あいつは私が必ず倒す!!」

「そうはさせん。貴様は我が主には近付けさせんぞ」

「君の言う主は間違いなくシグマでしょう?何であんな奴にそこまで忠誠を誓うの?」

何故人間であったはずの彼がシグマに忠誠を誓うのか分からずにテネブラエに尋ねる。

「俺はかつて人間だった頃は暗殺の請負人だったが、仲間に裏切られ死にかけたところを主に拾われ、生を受けた。一度失ったこの命、主のために使う
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