暁 〜小説投稿サイト〜
ある晴れた日に
3部分:序曲その三
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御前もこのクラスなんだな」
「また宜しくな」
「うん、こちらこそ」
 桐生は穏やかな笑みで二人の挨拶に応えた。
「また同じクラスだね。宜しく」
「おうよ」
「楽しくやろうぜ」
「ああ、御前等野茂と坂上っていうのか」
 ギターの少年が三人のやり取りを聞いたうえで左右の彼等に問うた。
「いい名前だな」
「ああ、俺は野茂友也」
「俺は坂上剣太」
 彼等はそれぞれ笑って応えてきた。
「宜しくな」
「この一年な」
「それで・・・・・・音橋も一緒なんてな」
「ああ、そうだな」
 桐生はここでこのギターの少年の名前を呼んだ。その名前を聞いた二人が彼に顔を向ける。
「で、御前は音橋っていうのかよ」
「成程な」
「音橋正道っていうのさ」
 ギターを手に持ったまま笑ってみせて答えた。
「宜しくな。ああ、桐生」
「高広でもどっちでもいいけれどね」
 桐生は笑ってその正道に言葉を返した。
「君とも一年間宜しくね」
「ああ、こちらこそな」
 こうして彼は暁中学の三人と知り合うことになった。その彼のところに今度はやけに柄の悪そうな三人が来たのであった。一人は短い髪で色黒、一人は金髪、最後の一人は無精髭をうっすらとだが生やしている。どれも如何にもという格好である。
「おいおい、もうギター持って来てるぜ」
「気が早いね、あんた」
「んっ!?確か御前等」
 ここで正道はその三人を見てふと気付いた。

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