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妖精のサイヤ人
第三話:クロッカスの武道会!強くなるチャンス!!
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です!』

「「「「「オオオオオオオオオオ!!」」」」」

気がつけば一回戦が終わり、木刀の人が勝ってた。
何ヵ所も怪我しているところから、素手の人に結構反撃されていた模様。見逃してたときになんか盛り上がっていたのか観客から歓声が出てきた。おい、観客少ないんじゃなかったのか。
互いに手を取り合い、笑って試合を終えるその様は試合の終わりの理想図のような場面。…ドラマ見逃した気分だ。次こそちゃんと試合を観なければ…。幸い、オレの出る試合は第三回戦なんで次の試合を見ることができるのだ。
次こそ、ちゃんと他の選手を観察せねば―――

★★★★★★★

「この程度かョ……」

『ら、ラクサス・ドレア―選手の勝利!圧倒的な実力の差で準決勝進出!』

二回戦目、オレと同年代くらいの一人の少年が()を宿した手を構えながら倒れ伏した対戦相手に不機嫌そうな顔を向けている。
その試合を観て、開いた口が塞げれなかった。

―――おいいいいいいいい!!!めちゃくちゃ強えぞアイツ!?何あの気の量!?何あの雷!?なんか変身しているみてえでかっけえ!?

自分よりも強いだろう選手と、その選手より年下の少年。
金髪の髪と雷の色が同色で、ある形態と似たような状態の少年に対してオレは驚愕の次に喜びの色を顔に出したんだろう。

「アイツと闘ってみたい」、そうオレが無意識に零した言葉の後に少年と目が合った気がした。
そういえば、オレが部屋に入ってきたときに目を見開いていた気がしたが、その後この少年――確か、ラクサスだったか。すぐに興味を無くしたようだったが…。
特に会話もしていない…まったくもって恥ずかしい話だが、緊張していてそんな余裕がなかった。
ラクサス少年もその後特に話しかけてくるわけじゃなかったし、ある意味話しかけて大会前に気分を害してしまうこともあったかもしれないからよかったのだろう。
なにせ、彼の目は失望の色が強く表れていたから。

舞台上で敗れて黒焦げ…生きているけれども、黒焦げになった選手をスタッフが担架で運んでいく尻目にラクサス少年は降りてこの待機室へ向かってくる。
こちらや他の選手を一瞥もしないままラクサス少年は壁際に背を預けて近くのカバンからヘッドホンみたいなものを頭につけて腕を組んだ。

…いや、なんでヘッドホン?もしかして魔法文化?嘘だろおい!?色々姉さんから教えてもらったけどんなもん初めて見るぞおい!?色々発達しすぎじゃないこの世界!?

ラクサス少年の化け物じみた力だけじゃなく現代の文明にも驚いてしまう、王都でもたまに前世で観たことのあるものを目にしたけど、どうせただの紛い物だろと解釈していた。
しかしあのラクサス少年のヘッドホンみたいなやつから溢れ
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