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憑依先が朱菜ちゃんだった件
第19話
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【視点:紅麗】



ドワーフ王と朱菜の戦いは朱菜の勝利で幕を閉じた。だが、俺だけでなくこの場に居る殆どの者が疑問に思っていることがある。

それはこの戦いでドワーフ王が我らの人となり――リムル様の人間と友好的でありたいという理念を知って頂けたかということだ。

何故ならこの戦いで朱菜は初っ端から飛雷神の術、そして最後も飛雷神の術でドワーフ王の背後を取った。真正面からの正々堂々の戦いではなく、完全に暗殺者の戦い方だ。

いや、リムル様と朱菜に名付けられた者は全員が特別技能(エクストラスキル)『忍法』を獲得しているので、全員が忍者――諜報と暗殺を主な生業とする傭兵ということになるんだが、それでも人となりを知って貰う勝負であの戦い方は無いだろう。


「………何故でしょう?この場に居る大半の人に失礼なことを思われている気がします。暗殺者の様にガゼル王を背後から攻撃するなど卑怯極まりない、とか」


………いつも思うのだが、何でこの娘は無駄に察しがいいんだ?取り敢えず、ここで肯定したら後でどんなお仕置きが行われるか分からん。

朱菜はお仕置きをする時、必ずお仕置きルーレットというものを使う。ちなみにルーレットの内容は苦手料理フルコースの刑、紫苑料理フルコースの刑、表蓮華の刑、裏蓮華の刑、朝孔雀の刑、昼虎の刑、雷我爆弾(ライガーボム)の刑、雷虐水平千代舞(らいぎゃくすいへいチョップ)の刑、雷犁熱刀(ラリアット)の刑、月読残虐拷問24時間の刑となっている。

物理系のお仕置きはリムル様の完全回復薬(フルポーション)で回復できるが、精神攻撃系と紫苑料理はかなりヤバい。特に紫苑料理は一口目で即死する危険性もある。


「斬仙剣と飛雷神の術を組み合わせた卑劣コンボ――音速飛雷神斬りを使わなかったことを考えれば、至って普通の戦いだったと思うのですが……」
「「「「「「「「「「そのコンボは卑劣過ぎるんで、実戦でも使わないで下さい!!」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「??????」」」」」」」」」」


朱菜の余りに卑劣な発想に、俺を含むこの場に鬼隠れの里の幹部全員が声を揃えてそう口にした。そして、ドワーフの騎士達は我らの会話に付いて行けず、何の話だ?といった顔をしていた。

ドワーフ王とその騎士達よ。世の中には知らない方がいいこともあるのだ。故に深入りしないで頂きたい。

………しかし、よくよく考えれば朱菜は飛雷神の術以外に忍術は使っていないので、先の戦い方も卑怯という程のものでもないのかもしれん。

流石に飛雷神二の段と螺旋丸や千鳥を組み合わせていたら卑怯だったかもしれないがな。ガゼル王の剣を稀少級(レア)に相当する武器と見ているんだが、恐らくその剣でも螺旋丸や千鳥の攻撃を受け
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