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人理を守れ、エミヤさん!
安定の女難EXだね士郎くん!
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い。見事に女難ばかりの面子だ。ブリテン組は割と自業自得だったりするが。

「シロウさん、今すっごくバカみたいなこと考えてません?」
「……何を言う。私は常に今後を見据えて動くべく、真剣に頭を働かせているさ」

 突然口を開いた沖田。その後頭部に真面目腐って答える。いざという時は赤い外套の弓兵モードでやり過ごせるのだ。外行き用の口調でもある。なんかしっくり来るのだ。尤も俺の地がこんな感じなので長続きはしないが。

「嘘です。どうせ女の人のこと考えてたんでしょ……なんかシロウさんって、土方さんみたいに沢山遊んでそうですし……」
「失敬な。遊んだ事などあるものか。私は常に真摯にあらゆる女性と向き合ってきた。命の危険を感じさせられた女性からは逃げてしまったが……」
「……」
「基本。可愛い娘は誰でも好きだよ、オレは」
「……」
「ああ、言葉の綾だ。あくまで基本であって、誰彼構わず手を出すような真似は誓ってしてない。告白すると私は自分から手出しするスタンスではないからな。過ちを犯してしまったのは一度きり――ぐはっ!?」

 無言で沖田が肘鉄を脇腹に叩き込んできた。結構な威力に苦悶する。な、何故……?

「女の子が目の前にいるのに、そんな事言う罰です。猛省してください。後その喋り方、無性に腹立つのでやめてくださいね」
「す、すまん……」
「許しません。……ゆ、許して欲しかったら……」

 かぁ、とまた耳まで赤くなる。どうした、発作か? 背中を撫でてほしいのか?
 沖田は蚊の鳴くような声で、ぼそぼそと言った。

「ぎゅ、ぎゅって……してくださぃ……」
「……」
「な、なんですかっ。正当な謝罪要求です! それだけです!」
「……そ、そうか」

 言われるがまま沖田の体に腕を回し、抱き締める。背中が完全に密着し、沖田の体温が更に上がったのが分かった。心臓が早鐘を打っているのも。
 はゎ、と声を漏らして沈黙する沖田。抱き締めてほしいとか、父性にでも飢えてるのかね……。……いや、鈍感ぶるのはやめよう。らしくないにもほどがある。どうやら……沖田は……。

「……」

 気づかれないように瞑目する。こちらにそんな気はなかったのに、どうしてそうなるのか。
 東西の顔立ちの差はあるにしろ、アルトリアに似ているから多少は意識はしてしまっていた。それは認めよう。が、それを言ったらネロも同じだ。少しばかり甘くなってしまった自覚はあるが、こうまで慕われるのには首を捻ってしまう。
 しかも沖田は話してみた感じ、享年の二十代半ばではなく、外見通り十代半ばほどのメンタルをしているように見える。慕い方がうぶな少女のそれで、俺にはどうもやり辛い。好意を向けられるのは嬉しいが、応える気はないんだが。かといって突き放せば今までの関係が拗れる
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