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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百二話
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高で、高潔な行為だ。
それとも、暦さんは肉を食うことをやめる?」

「いや…だけども!」

五指を揃える。

「さっき俺が魔法使いって話したよね?」

「あ、ああ」

「怪異があるなら魔法もある、程度に思ってくれよ暦さん」

揃えた五指を暦さんに見せる。

まだなにもしていない、ただの手だ。

「闇よ全てを斥け以て万物を絶て」

闇を纏った手を、暦さんに見せつける。

「この闇はね、斥力フィールドで光すらも跳ね返してるブレードなんだ。
さて問題。この手の使い道は?」

手刀、抜き手。

そう呼ばれる手の形だ。

「…………」

「そ、この手は血にまみれている。
それに俺はね、復讐の為だけに人を殺した事もある。
父さんと母さんの仇を、この手で殺した。
比喩なんかじゃなく、文字通り殺した。
殺した敵を食うこともなく、その場に放置した。
それに、比べたら、さ…。
ね?俺はキスショット達よりも外道なんだよ」

暦さんは、黙って立ち尽くした。

クルリ、と振り返る。

「暦さん。人間は人間であろうとする限り人間だ。
例え暦さんが吸血鬼擬きの人間擬きだとしても、貴方が人間であろうとするならば貴方は人間のままでいられる」

「……君は、どうなんだ」

「俺はもう人間じゃない。人間をやめたと、自分でも思ってる。
だって、仮に俺から吸血鬼性を完全に抜いたとしても、俺はもう人間じゃないからね」

トライング。

大好きな人に貰った、俺だけの名前。

俺だけの、種族。

誇らしい、名前。

「それで、それでいいのか…?」

「俺は力が欲しい。手の届く範囲だけでも守れる力が。
もう二度と家族を失わないために。
そのためだったら、俺は人間性なんて捨てられる」

「……………………」

「貴方もいつか、そうなる。貴方には力がある。
人間のままでは扱いきれない力が。
だから貴方が、人間のままでは解決できない壁に、困難に、理不尽に、不条理に出会ったとき、きっと貴方はその力を使うだろう」

遠くに、羽川翼が見えた。

タイムアップだ。

「おや、彼女さんのお出ましだね」

「……なんで知ってるんだい」

「噂だよ、噂」

脇道に逸れる。

「一夏君!」

後ろから呼び止められた。

「なに?」

「君は人間を食べたことはあるのか?」

ふーむ。どう答えた物か。

この半年で結構食べたんだよなぁ。

ま、いいか。

「ねぇ、俺がこの半年で何回命狙われたか知ってる?」

「え?」

「ブリュンヒルデの弟の利用価値。あとはそうだ、箒を狙う各国諜報組織とかさ」

「な、何を言って……?」

「暦
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