第二章
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「古溝もっとね」
「自分を見た方がいいだろ」
「二人の言う通りだ」
横河はまた晋太郎に言った。
「御前はここはだ」
「俺自身を見るべきか」
「そうだ、そうしろ」
こう言ってだ、そしてだった。
三人の友人達は自分をまさに凡人だと言う晋太郎に自分を見詰めなおせと言った、そう言われた晋太郎は。
その日の帰り彼女の南亜理紗にこのことを話した、亜理紗は背は一六〇位で派手な外見をしている。
濃い色のアイシャドーにルージュ、アクセサリーもブレスレットにイヤリング、ネックレスがきらきらとしている。制服のスカートも短くしていてリボンもアレンジしている。そのうえスタイルもかなりよく胸が特に目立っている。
その亜理紗にだ、こう言ったのだ。
「俺平凡だよな」
「普通だっていうのよね」
「そうだよな」
「まあ晋ちゃん自身は普通?」
亜理紗は晋太郎の横顔を見つつ彼の仇名を呼んで言った。
「それはね、けれどね」
「けれどかよ」
「あーしは結構普通じゃないと思うよ」
こう言うのだった。
「晋ちゃんはね」
「それどういう意味だよ」
「だから言った通りよ」
「俺自身は普通でもか」
「結構普通じゃないよね」
「どういうことだよ」
「あーしといて幸せ?」
「幸せに決まってるだろ」
即座にだ、晋太郎は亜理紗に答えた。
「可愛いし性格いいし」
「女子力高めだし?」
「ああ、ギャルでも身持ちはしっかりしてるし」
実はまだ処女である、キスはしたが。
「この前オムレツ作ってくれたしな」
「お母さんと一緒にいつもお料理してるし」
見れば爪は短い、ネイルアートもしていない。
「そっちは自信あるよ」
「だったらな」
「合わせよね」
「ああ」
その通りだとだ、晋太郎は断言した。
「そうじゃない筈ないだろ」
「そう言ってくれるとあーしも嬉しいけれど」
ここで一呼吸置いてだ、亜理紗は晋太郎にあらためて尋ねた。
「彼女いるってね。女の子だと彼氏だけれど」
「相手がいるってことかか」
「それだけでもよくない?」
こう彼に言うのだった。
「それ違う?それで駅前に行けばね」
自分達が通っている学校の最寄りの駅、その前に行くと。
「カラオケボックスあって本屋さんあってゲーセンあってじゃない」
「結構何でもあるよな」
「マクドもケンタッキーも吉野家もミスタードーナツもあるじゃない」
「商店街に結構美味い食堂やラーメン屋あるしな」
「あーしあそこのケーキ屋さんのケーキ好きよ」
駅前の商店街の中にある店の一つだ。
「結構揃ってるよね」
「そうだよな、駅前に行けば」
「ここまで揃ってるって結構ないし」
「賑やかだよな」
「そう、治安もいいしね」
このこともいいというのだ。
「学
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