第二章
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「それに動けなくなって皆に迷惑もかけてるし」
「だからなんだ」
「何とかね」
「治して」
「元通りに働ける様になりたいから」
「だから頑張るんだ」
「だってね、あなたもいて玲もいるのよ」
二人の掛け替えのない家族がとだ、麻美子は目の前にいる太だけでなく今は昼寝をしている娘の顔を脳裏に思い浮かべながら言った。
「だから」
「それでなんだ」
「ええ、もっとね」
それこそと言うのだった。
「頑張って」
「そしてなんだ」
「リウマチ絶対に治すわ」
「そう決めてるんだね」
「そうよ、だから諦めないから」
「そうなんだ、じゃあ僕もね」
夫は妻の強い気持ちを受け取り理解した、それならだった。
「頑張ってね」
「そうしてなのね」
「治療法見付けてくるから」
「それじゃあ」
「うん、家族で頑張っていこう」
麻美子のリウマチを治す為にとだ、こう言ってだった。
太は実際に麻美子を助けつつリウマチのいい治療方法を探した、そうしてある日麻美子にこう言った。
「お薬飲む？」
「お薬？」
「ママ間接性だから」
そちらのリウマチだからだというのだ。
「ここはね」
「それ用のお薬を飲んで」
「うん、これまでもお医者さんにお話聞いて飲んできたよね」
「それがあまり効果がなくて」
それでとだ、麻美子は夫に困った顔で話した。
「他の治療法もだけれど」
「リハビリもいつもしてるしね」
「それでだから」
それ故にというのだ。
「困ってるけれど」
「そうだよね」
「これをなのね」
「うん、考えてるけれど」
太は実際に深く、これまで熟考してきたことがわかる顔で麻美子に答えた。
「もうね」
「ここはなのね」
「いいお医者さん紹介してもらったから」
「リウマチについてなの」
「そちらの権威だっていうから」
それでというのだ。
「その人にね」
「診察を受けてそうして」
「そのうえでね」
「その人から治療を受けて」
「そうしたらどうかな」
こう提案するのだった。
「ここは」
「そうね」
少し考えてからだった、麻美子は太に答えた。
「それがいいかも知れないわね」
「だからね」
「わかったわ、それじゃあ」
あらためてだ、麻美子は夫に答えた。
「やってみるわ」
「それじゃあね」
こうしてだった、麻美子は平日に夫と娘をそれぞれ職場と保育園に送ってからだった。そのうえで予約を取っていたその病院まで向かった。病院は一家が住んでいる大阪ではなく神戸にあった。だがそれでもだ。
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