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リリなのinボクらの太陽サーガ
追憶のアンサング
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です。なので現実世界に彼らがあふれ出てくる、なんてことにはならないので安心して良いですよ」

「そっか。でもこれ、どこに繋がってるの? もし人目のある所だったら、バリアジャケットを今のうちに何とかして着ないと裸見られちゃうから……」

「あぁ、そこも大丈夫です。この先は第78無人世界ニブルヘイムに通じています。アウターヘブン社の監視装置はありますが、人目はありませんよ」

「監視装置ィ! 機械越しだけど見られてるってば!? っていうかこの先ニブルヘイムなの!? あんな場所にこの格好で行ったら凍え死んじゃうって!」

「ご心配なく。穴は地下遺跡にあるので、吹雪に襲われたりはしません。まあ防寒機能があるバリアジャケットを着てても寒いのは事実ですが、それなら裸で温め合うという山小屋イベントをこなせば良いではありませんか」

「こう言っちゃお兄ちゃんに悪いけど、石とどう温め合えと……」

「冗談です。私が持ってきたストーブが近くに置いてあるので、ニブルヘイムにいる間はそれを使って構いません。あと虚数空間から戻ったことをマザーベースに伝え、迎えを寄越してもらうための簡単な通信装置もあるので、それでフェンサリルまで戻ると良いですよ」

「わかった。だけど簡単な通信装置ってどういうこと?」

「ニブルヘイムは吹雪などの悪天候で通信が乱れやすい上、次元断層に覆われた世界で行き来が非常に厄介です。故に大きな装置を持ち込んだり、それを維持させるのは中々莫大な費用が必要になってきます。別にニブルヘイムの土地を開発したい訳でもないので、この場合は安否が確かめられるだけの装置があればそれで十分なんですよ」

「なるほど……うん、ありがとう。シュテルちゃんのおかげで後は何とかなりそうだよ」

「助けになれて何よりです。王やレヴィ、ユーリ達にもよろしくお願いします」

シュテルに別れを告げ、サクラはジャンゴを背負って共に穴へ飛び込み……

「ふべ!?」

地面に顔を打ち付ける。

「ああ、言い忘れてましたがワープするにはその穴の上に立ってしばらく待つんですよ」

「そ、それ先に言ってよぉ〜……」

ジャンゴを背負っていることもあってダメージが倍だったサクラは、涙目でシュテルのにやけ顔をふくれっ面で睨む。最後がしまらない中、足元の穴から光が立ち上り、サクラ達は虚数空間から脱出したのだった

「ってさぶいぃぃいいいい!!!!! 砂漠地帯から豪雪地帯に移動したから体感温度が酷い!!!!!! へっくしょん!!!」

その後、迎えが来るまでサクラはレックスから展開したバリアジャケットやストーブで何とか寒さを凌いだものの、翌日熱を出して風邪を引いたそうな。


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現代。

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