追憶のアンサング
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ストラに分解され。永劫回帰の中に入りました。自分の心からはもう人類愛が失われていたので、無限に続く次の自分に役目を繋ぐことを選びました。最期まで守り抜いてくれた人と共に……」
「見方を変えれば、これって銀河意思の試験に合格できるまで世界をやり直せるようにしたってことなんだね」
「はい。ですが“接触者”は一応再構成された“天の聖杯”なので、永劫回帰の後も力と因子を引き継いでいます。故に銀河意思は……『永劫回帰によって“天の聖杯”が死を迎えたことで試験は不合格だと判断し、再構成された世界へ攻撃を行う』ようになってしまったのです」
「ッ! それじゃあ銀河意思の試験は既に……」
「いえ、永劫回帰を止めて“接触者”が銀河意思に接触すれば、試験をやり直せる可能性はあります。ですが、ツァラトゥストラだけを破壊しても意味がありません。デウスも同時に倒さねば、遠くない未来で人類が滅亡することは変わりません」
「つまりツァラトゥストラとデウス、どっちも倒さないといけないんだ。“接触者”を守り抜いたまま……」
「その通りです。しかしこれはそう簡単にはいきません。なにせ永劫回帰の条件は人間の本性や欲望に上手く引っかかる形になっているので、デウスではなくヒトの手でも数えきれないぐらい繰り返されてしまったようです」
「もしかして……“接触者”の力を利用しようとしたから……?」
「はい。また、先にデウスを倒すという選択も取るべきではありません。なにせデウスは狡猾なことに、魔力を自らのパーツにする方法を得ていますので」
「魔力をパーツに?」
「デウスとツァラトゥストラは“天の聖杯”と同じ力を動力源としているので、魔力を取り込むことは容易なんです。つまり『魔力の生産元であるツァラトゥストラを先に破壊しなければ、デウスは無限に回復するので決して倒せない』ことを意味します」
「そんな……!」
「だからこそ永劫回帰だけでは袋小路に陥ると判断したツァラトゥストラは打開する方法を模索し、見つけてしまいました。“天の聖杯”の力の源である銀河意思……それと最初に戦い、生き延びた世紀末世界を」
「そ、それじゃあ……サバタさんを最初に呼び寄せたのって……!」
「ツァラトゥストラ、になりますね。事態を打開するために、他の並行世界に助けを求めたんですよ。せっかく戦いを終えたはずの世紀末世界を、勝手な都合で巻き込んで。ジャンゴやサバタが倒したイモータル達が復活しているのは、彼らと戦わせることで次元世界の人類を世紀末世界の人類のように強くしたいという目的もあるんです」
ようやくほとんどの線が繋がった。サクラなりにものすごく簡単にかみ砕くと、次元世界の永劫回帰が終わらないのは、デウス、ツァラトゥストラ、“接触者”の不幸、人類の支配
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