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ある晴れた日に
231部分:オレンジは花の香りその十四
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「それでもね」
「ええ。雨ばかりだから」
 それだけでもう嫌になってしまってるのだった。
「どうにかならないかしら。本当にね」
「照る照る坊主でもかける?」
「それならもうかけてるわよ」
 店のカウンターに入っている恵美が二人に述べた。
「ほら、ここにね」
「あっ、本当」
「確かに」
 二人はここでその今顔を向けている窓のところに白いものが下げられていることに気付いた。見れば本当に照る照る坊主であった。
「もうかけてるの」
「じゃあ効き目ないのね」
「そういうこと。お母さんがかけたけれどね」
 恵美は二人に述べながらその照る照る坊主に顔を向ける。照る照る坊主の表情はやけに明るくにこにことしているがそれでも雨は降っている。

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