第142話
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という国の軍の”中佐”であるヒューバート・オズウェルは困惑の表情で呟いた後疲れた表情で溜息を吐いたが顔を俯かせて身体を震わせている娘―――世界中を回って戦争等で傷ついた人々のために慈善活動をしているヒューバートやその兄にとって幼馴染シェリア・バーンズの様子が気になり、声をかけたその時
「しんっっっじられないっ!!”影の王”だか”黒騎士”だか知らないけど、よりにもよってこのタイミングで私達を巻き込んだ事ぜぇっっったいにっ、許さないわ――――ッ!!」
シェリアは顔を上げた後怒り心頭の様子で叫んで目にも見える程の怒気のオーラをメラメラ燃やし、その様子を見たリース達は冷や汗をかいた。
「え、えっと………”影の国”に巻き込まれた事に対する憤りは理解できますが、何故そこまで憤っておられるのでしょうか…………?」
「…………実は僕達が巻き込まれたタイミングは明日に予定している結婚式の前祝いを終えて、それぞれの実家で休もうとしていたのですが…………その結婚式の”主役”である新郎新婦は僕の兄とシェリアなんです。」
「ちなみにヒューバートの兄―――アスベルやシェリアさん達は生まれた時からの幼馴染の関係でね。シェリアさんは幼い頃からアスベルに恋心を抱いていたんだが、アスベルは恋愛の機敏に関しては酷く疎かったんだ。そして旅を通じてあのアスベルがようやくシェリアさんに恋心を抱いて、その後関係が進んで結婚する事になった二人の結婚式がついに明日行われようとしていたのさ。」
イオンの質問に対してヒューバートは困った表情で答え、ヒューバートに続くようにリチャードは苦笑しながら答え、二人の説明を聞いたリース達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「そ、それは…………」
「うわ〜…………巻き込まれたタイミングがあたし達と違ってまさに”人生の中で最も最悪のタイミング”だったんだ。」
「クスクス、”影の王”はわざとそのタイミングを狙ってシェリアお姉さん達を巻き込んだのか、もしくは偶然のどちらなのでしょうね♪」
「”影の王”の、性格の悪さを考えると、どう考えても、狙っていたとしか、思えません。」
「私もアリエッタさんと同じ意見です。改めて”影の王”には今回の件で私達を巻き込んだ事、心の奥底から後悔させるように痛みつける必要があると思いました。」
「ドンマイ。」
シェリアにかける言葉が見つからないイオンは苦笑しながら答えを濁し、アニスは若干からかいの表情で呟き、小悪魔な笑みを浮かべて呟いたレンの推測にアリエッタとリースは静かな表情で答え、フィーはシェリアに対して同情の言葉をかけ
「という事はアスベル達は結婚式の前日に”影の国”に巻き込まれていたんだ…………その…………シェリア、元気出して。私はアスベルとシェリアが幸せそうな様子で結婚式を挙げている所もちゃんと見ているから
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