最終話 オオカミは、愛する人と…
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がり出てきた。
「カンナ…。カズお兄ちゃん…。」
強制的にグリーフシードを生成する力が消えたことで、力を取り戻したかずみ達がカンナに駆け寄ろうとした。
カンナの胸にあるソウルジェムが、プスプスと煙を出し始めていた。
『宇宙を喰らい尽くすことは、できなかったようだけど。一時的にとはいえ、エントロピーが進んでしまった。聖カンナ、君は魔女となって、そのエネルギーを捧げるべきだ。それが君達の償いになる。』
「ふ、ざけるな…!」
カンナがキュゥべえを憤怒の顔で睨んだ。
『まあ、とはいえ、君程度のエネルギーでは、まったく足りないけどね。』
「キュゥべえ!」
かずみが、残酷なことを言うキュゥべえに叫んだ。
「まだ…終わりじゃない! コネクト!!」
カンナが立ち上がり、コネクトを使った。
コネクトの糸が、カンナの回りに落ちていたカズの体から出てきたグリーフシードに絡みつく。
「カンナ! それ以上は…!」
「黙れ! 私は、お前達を許さない! 私のオオカミを! カズを失った、私の絶望を受け取れぇええええええええ!!」
一斉に孵化したグリーフシードが、天に向かって黒い竜巻となって舞い上がった。
そして……。
巨大な魔女のような人型に近い黒いソレが現れた。
『最後の力で、魔女同士を繋ぎ合わせ、変異させたのか。無駄なあがきとはいえ、敬意を表して、名を付けるのだとしたら…、『ヒュアデスの暁』か…。』
「ヒュアデスの暁!?」
かずみ達が空に現れたその巨大な魔女を見て驚愕する。
力や迫力などは、ヒュアデスのフェンリールに比べればたいしたことは無いだろう。だがその大きさは、伝説の魔女・ワルプルギスの夜に匹敵するモノだった。
「砕いてやる! この星もろとも!」
「やめて、カンナ! そんなことをしても、カズお兄ちゃんは…。」
「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!」
「ダメだ! 話が通じない!」
「やるしかないのか! かずみ、やれるか!?」
「……カンナ…。」
かずみは泣いていた。
しかし、涙を流しながら決意を固め、空にいるヒュアデスの暁に向け、道となるモノを再び魔法で創り出し、三人で走った。
ヒュアデスの暁から、魔法少女のような黒い使い魔が飛び出してきて襲いかかってくる。
それを撃破しながら、ソウルジェムがある胸を押さえて息も絶え絶えなカンナに接近した。
「カンナ! もうやめよう!」
「死ね!!」
カンナの手の動きに合せて、ヒュアデスの暁が腕を振るった。
巨大な破壊のエネルギーが迫る。
「メテオーラ・フィナーレ!!」
再度放たれた合体魔法が、ヒュアデスの暁の破壊のエネルギーにぶつかった。
カンナ
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