第一章
[2]次話
悲しい瞳
マオリ=グレイカスとアユ=ウィルハルジャはグレイカスの神託で今はパプワニューギニアの上空にある浮島の一つにある密林の中の村に来ていた、その中に入ってだった。
アユはかなり深刻な顔でグレイカスに話した。
「あの、ここって」
「うん、我が国は秘境扱いされてるよね」
「十星連合の領土は秘境も多いけどな」
二人で村の中を歩きつつグレイカスに話すのだった。
「アフリカのジャングルとかアマゾンとか」
「結構あるんだよね」
「北極、南極もやしな」
「ミャンマーとインドの国境とかね」
「そしてやな」
「ここもなんだよね」
パプワニューギニアもとだ、グレイカスはアユに笑って話した。
「こっちの世界でも」
「国全体がやな」
「秘境扱いなんだよね」
「そやな」
「それでだよね」
「この村もな」
「うん、立派なね」
それこそと言うのだった。
「秘境だね」
「その中にある村やな」
「部族のね、けれど」
ここでだ、グレイカスは苦い顔でアユに言った。
「この村はね」
「部族の長がそのまま村長やってるな」
「パプワニューギニアではよくあることだけれど」
それでもと言うのだった。
「随分とね」
「嫌な奴みたいやな」
「前の村長さんの弟さんだけれど」
「その人が死んでからやね」
「強引に選挙に出て」
村長のそれにというのだ。
「お金とか脅迫とかね」
「使ってか」
「お兄さんの息子さんを押しのけて」
「本来ならその人が村長さんでやね」
「部族の長になる筈が」
それをというのだ。
「強引にね」
「横取りしてやな」
「村長さんになったけれど」
そして部族の長にもなったというのだ。
「前々から女好きで横暴でお金や権力や利権に汚くて」
「評判の悪い人やねんな」
「何かとね、僕としてもね」
グレイカスはアユに眉を顰めさせて話した。
「何とかしようって思ってたけれど」
「それがやな」
「中々尻尾を捕まえさせなくてね」
それでというのだ。
「まだどうにも出来てないんだ」
「そやねんな」
「これが枢軸の女帝さんや雷帝さんだとね」
「強引に捕まえてな」
「拷問にかけて」
怪しいと見抜いたならというのだ。
「それか術を使ってでもして」
「自白させてやな」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「処刑するだろうけれど」
「十星連合はな」
自分達の勢力はとだ、アユは話した。
「そこまでせんからな」
「法治主義だからね、徹底した」
「そやからな」
「だからね」
それでと言うのだった。
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