205部分:思いも寄らぬこの喜びその五
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よ」
「わかってるけれどそれでもよ」
咲の言葉はさらに不機嫌さを増してきていた。
「食べるのはね。止められないのよ」
「それで太らない努力はしてるのかよ」
「一応はね」
言葉は不機嫌なままであった。
「してるのよ。これでもね」
「やっぱりランニングとか筋トレとか?」
桐生は咲に問うた。
「そういうのだよね。やっぱり」
「そうよ。これでも家で頑張ってるんだから」
「女の子って大変だね」
桐生はあらためてそのことを言った。
「スタイルとか気にしないといけないから」
「そうじゃないとお嫁さんに行けないのよ」
咲の話はかなり具体的だった。
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