第一章
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戦わせない訳は
カイ=ホアイとフェリペ=リサールはカイの神託に従って今はベトナムハノイ郊外にいた、そこでギルドに神託の手掛かりがあるかと二人でギルドに入るとだった。
ハノイ近くの山のモンスター退治の依頼があった、その依頼を見てだった。カイはこれはという顔になってリサールに言った。
「おそらくですね」
「この依頼がな」
「はい、神託です」
カイはリサールに笑って話した。
「僕の予想ですが」
「そうだな」
リサールはジャガーマン特有の鋭い目を光らせつつカイに応えた。
「まずこれがな」
「そうですね、ではです」
「この依頼受けるんだな」
「そのモンスターは巨大な鳳凰とのことですが」
「鳳凰でもな」
それでもとだ、リサールはカイに応えた。
「いい奴もいれば悪い奴もいる」
「人と同じですね」
「モンスターだってな」
「それで、ですね」
「鳳凰だってな」
神聖な神獣とされるこのモンスターもというのだ。
「悪い奴だってな」
「いますからね」
「だからな」
「こうしたこともありますね」
「ああ、しかしな」
それでもとだ、ここでまた言ったリサールだった。
「鳳凰を成敗するとかな」
「並大抵なことでは出来ませんね」
「それこそおいら達みたいな強さじゃないとな」
星の者かそれに準じる者でないと、とだ。リサールは笑って言った。
「無理だぜ」
「その通りですね、では」
「受けるな」
「無論です」
二人ですぐに依頼を受けた、だがこの依頼にだ。
もう一人来た、それはドワーフジャイアントの少年の戦士だった。その戦士は必死の声で言った。
「おいらも受けます」
「君は」
カイは少年、まだ鎧兜も剣も身に着けているというよりかは着けさせられているという外見の彼を見て言った。
「冒険者になって」
「はい、レベル一です」
「あの、これから行く山は」
カイはベトナムを治める星の者の一人として少年に話した。
「モンスターが多く」
「それも依頼として倒さなければならないのはですね」
「鳳凰です、モンスターの中でも最強格ですが」
「言っておくけれどな」
リサールも少年に話した。
「初心者が勝てる程な」
「楽な相手ではないですね」
「ドラゴン並だぞ」
鳳凰のモンスターの格からしてというのだ。
「それこそな」
「ですが」
「ですがとは」
カイは少年の言葉に応えて言った。
「一体」
「はい、僕はここで冒険者として名を挙げて」
少年は二人に熱い声で語った。
「そしてです」
「そのうえでだね」
「はい、この腕輪をくれた娘と」
「それは」
その腕輪を見てだった、一瞬で。
カイはすぐにわかった、だがそのわかったことを隠してその
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